「砂金取りしてみたい!」子供の頃の願望が沸々と煮えたぎったのは漫画『ゴールデンカムイ』を全巻読了したから。
そんな願望を北海道ツーリングの機会に実現させることができました。
今回は、合法的に砂金取りができる天然の川「ウソタンナイ砂金採掘公園」についてお伝えします。
北海道で“砂金取り”できる川
喜茂別にある有名ライダーハウスで出会った砂金取りしたことあるカブ主がその晴らしさについて語ってくれました。
彼が砂金を採掘した場所は、宗谷岬から60㎞(オホーツク海から10㎞内陸)に入った浜頓別(はまとんべつ)町にある「ウソタンナイ砂金採掘公園」。
キャンプ場が併設されている町営の施設。
入場料(大人)550円を支払うと必要な道具一式を借りられ、インストラクターの手ほどきを受けながら砂金取りが体験できます。
実際に砂金が拾えるかについては運と努力次第ですが、手にした砂金を自分のモノとして持ち帰ることができるため、指輪に必要な量を集めるために毎年通っているご夫婦もいるようです。
ウソタンナイ砂金採掘公園
稚内市内に宿泊していた私は朝8時に出発してウソタンナイ砂金採掘公園に向けバイクを飛ばしました。
早く到着すれば16時半の閉館時間まで砂金取りできる時間を多く確保できるからです。
施設の中心施設「ゴールドハウス」で受付を済ませたあと、採掘に必要な「ゴム長靴」、砂金取り用のスコップ「カッチャ」、砂利と砂金を水の中で淘(ゆ)り分ける「ユリ板」を手に目の前の川に入ります。
「宇曽丹川」は深いワケではありませんが、夏でも水温が低いため長時間、草履で作業することは難しい環境です。
なにより、大きな石をどかしたときに足を挟むことがあるため採掘作業に長靴は必須だと感じました。
想像していたより3倍キツイ重労働
インストラクターに取れそうな場所を教えてもらい、表面にある大きな石をどけます。
その下の砂利を「カッチャ」で掘り出して「ユリ板」に山盛りに載せて水の中で砂以外を取り除きます。
15分かけて小石や砂利を取り除きユリ板の底に残った一握りの砂の中から光るモノを探します。
金色に光る破片があってもそれが金と異なる鉱物であることも多々ありました。
砂金取り初心者の私が1行程を終えるのに必要な時間は15分。
休みなしで挑戦しても採掘できるチャンスは1時間に4回。
私は、初めての採掘で0.1g程度の大き目な砂金を手にすることができましたが、砂金取りに挑戦しに来た半分のお客さんが手ぶらで帰路につくことが現実のようです。
ゴールデンカムイのように取れない砂金
5回に1回0.01gの砂金が取れると仮定した場合1gの砂金を取るのに500回砂利をさらう必要があります。
作業に慣れたとして1時間に6回採掘ができるようになっても1g採掘するのに必要な時間は80時間。
10日以上、ウソタンナイ砂金採掘公園に通ってその都度入場料を支払い、肉体労働を続けて1g=7000円程度のモノを得る計算になります。
つまり、元が取れるものではなく。川遊びの延長のアクティビティととらえたいものです。
砂金取りの実態
作業の合間にインストラクターに色々な質問をして分かったことは下記になります。
・ 砂金を見つけられる人は、重労働にめげることなく作業を繰り返して丁寧な選別ができた人。
・ 金を採掘するのは国の許可が必要だが、ウソタンナイ川の採掘は昔ながらの道具を使った手堀であること、産出量が少ないので見逃してもらっているような状態。
・ 日本全国、どの川でも砂金は取れると思うが、採算が取れないため採掘されていない。
・ 趣味で砂金を採掘している地元民もいるが、山深い場所で作業をするので熊と遭遇する危険と背中合わせ。
・ 労多く儲からない砂金取りではあるが、溜まっている場所を掘り当てた人は採掘した金を売って娘の嫁入り道具を揃えた人もいる。
まとめ
コスト計算すると完全に赤字になる砂金取りを体験して本当によかったと感じました。
身をもって金を採掘する苦労を知り、金1gの値段の重みを感じられるようになりました。
体力に自信がない人は1日2~3時間の作業で限界を向かえます。
砂金を得ることに血眼になって取り組むと「怪我をすることになります」。
「子供と川遊びに行くついでに砂金を拾ってみる」こんな軽い気持ちでトライするのが丁度いいと感じました。
単純に川遊びする場所としても素晴らしい環境です。
是非、近くを通りかかる機会があれば、貴重な体験ができる場所に立ち寄ってみて下さい。
訪問日:2022年9月4日
砂金取りロマンがありますね^_^
観光として一度行ってみたいです^_^
お子さんも楽しめる場所ですよ!