発展途上国に訪れたときに困るのが両替です。
国際空港から入国する場合は、入国審査後に銀行窓口があるため問題はありませんが、陸路で入国するとATMや両替商に頼ることになります。
どちらを使うにしても一長一短あるので悩ましいです。
今回は、ラオスの首都「ヴィエンチャン」で経験した「客の顔色を見てレートを変える両替屋」についてお伝えします。
「ラオスキップ」は余ると使い道に困る
勝手の分からない外国で、現地通貨がなければ旅は始まりません。
国境付近の町であれば隣国の通貨が使えることもありますが、国境から遠ざかれば交換レートが悪くなり、いずれは使えなくなります。
現地通貨を大量に換金しておけば気持ち的には安心ですが、出国するまでに使い切らなければ、別の通貨に戻すのに再度手数料を払うことになります。
往復の手数料を支払うくらいなら「再訪したとき用に残しておけばいい」と割りきっても、期間が開けばインフレにより通貨の価値は目減りします。
支払いにクレジットカードが使えない発展途上国の旅の悩みは両替なのです。
ATM、両替屋を使うメリット、デメリット
ATMでの出金は、一定の手数料を払うことでキレイなお札を誤魔化されることなく手にすることができます。デメリットは、出金した日からお金を借りることになるため返済まで金利を払う必要があることです。
逆に、両替商を使うと、贋札やボロボロの紙幣をつかまされる、額面より少ない金額を誤魔化されて渡される恐れがあることです。
しかし、一番困るのは低い交換レートを見抜けないで交換してしまうことです。
もちろん、複数の両替屋が並んでいれば見比べてレートのいい店を選べますが、ラオスの首都「ヴィエンチャン」ではそのような場所は見つかりませんでした。
無駄な金利を支払いたくない私は、ATMでの出金は旅の後半にするようにしています。
首都から旅を始める場合は、有利な為替レートで交換できるため両替商を使っても受け取った紙幣の確認を怠らなければ損することもありません。
このような経験則で「ヴィエンチャン」で両替屋を検索して行き当たったのが目抜き通りの中心地タラートサオから北200mにある「VietinBank」でした。
客の表情を見て交換レートを変える両替屋
「VietinBank」は看板にBankと表記されていますが建物は小さくて粗末。行員が1名配置されているだけの小さな店です。
窓口に交換できる通貨一覧とその日のレートが表記されていますが、日本円は載っていません。
私は「日本円は交換可能か」たずねると、「Yes」と回答がありメモ用紙にレートを示してきました。
現地通貨が入手できることに安堵したとき、差し出されたメモを見て驚愕しました。
信じられないくらい悪いレートが提案されていたからです。
前日、タイのブンカーンからラオスのパークサンに陸路で入国したとき、銀行で両替していたので相場から逸脱していることにすぐに気付きました。
行員は私の顔色が変わったことを察し「間違えました」的な言葉を吐いて、上方修正したレートを提示してきましたが、それでも納得できるレートではありませんでした。
そもそも、客の顔色で交換レートが変わること自体、銀行ではありえません。
看板にBankと表記していること自体が怪しく見えてきました。
結局は別の両外屋を探す手間が面倒だったので、交渉して銀行レートを若干下回る金額で妥協しましたが、レートを知らなければ2割も低い金額で交換していたことになります。
今回得た教訓は5つ。
① 世界的にメジャーな通貨、日本円といえども当たり前に交換できるとは限らない
② 交換レートを知らなければ2割少ないレートで換金することもある
③ 交渉によりレートを変更できるケースもある
④ 銀行の看板を掲げていても中身は両替屋のケースがある
⑤ 2年前に書かれたおススメ両替屋情報はあてにならない
まとめ
勝手を知らない、言葉も通じない外国で外国人旅行者の頼りになるのはパスポートと現地通貨。
そもそも、現地通貨がなければ旅は成立しません。
訪れた各場所で両替すれば、現地通貨を余らせるリスクを防ぐことができますが、レートが悪くなるうえに、なにより、両替に時間をとられてしまいます。
限られた旅行期間を有効に使うには、首都にいる間に滞在期間に使う金額を見越して多目に換金を済ませておくことです。
「ATM、銀行、両替屋、どれを使うのか?」「どの店を選ぶのか?」
この部分に関しては入国する前にしっかりとリサーチしておくことが大切であることを痛感させられました。
海外に出かける方は、賢い選択をして有利な条件で換金して下さい。
僅かなレートの差も滞在日数が長くなれば、必要な通貨も増え、馬鹿にならない差を生むことになります。
訪問時期:2023年1月
人の顔色を見て、レートを変えるお店(銀行)日本だと信じられません・・
海外旅行で、詐欺やインチキを見抜く技術を、第六感でマスターできるかもと思いました。
海外旅行を楽しむだけでなく、学びの場になるかもです
はい、海外旅行から多くのことを学べます