日本には、馬、猿、猪、兎など動物名が入った駅。高橋、田中、小林など苗字と同じ駅が存在します。
1万近い駅があれば、珍しい駅名が在っても不思議ではありませんが、北海道に縁起のいい駅が隣り合い、切符が買えることが分かったので足を延ばすことにしました。
今回は北海道にある「『幸福』行の切符を買える縁起のいい駅」についてお伝えします。
「愛の国から幸福へ」観光客が訪れる駅
帯広市中心部から14㎞南に幸福という名前の駅があります
1956年(昭和31年)に開設され、1987年(昭和62年)に広尾線廃線とともに役目を終えた駅です。
廃線された駅舎は、信号場(分岐ポイント)として用途がなければ取り壊される運命ですが、幸福駅は廃線後36年経った現在も残存しています。
驚くべきことに、2013年(平成25年)に改築工事が施されキレイな状態が保たれています。
運行されていない駅が今も存在する理由は、1973年(昭和48年)、NHKの旅行番組で紹介されたことをきっかけに人気観光地になったからです。
不思議なのは、影響力のある国営放送で紹介されても、観光客が押し寄せるのは放送後数か月です。この駅は、放送後、50年経っても年間20万人が訪れているのです。
名前の持つ力の強さに驚愕です。
幸福駅で入手しておきたい、幸せの切符
幸福駅は現在、交通公園・ふれあい広場としてリニューアルされ運営されています。
立ち寄った際に入手しておきたいのが「愛国~幸福間の切符」です。
廃駅でも、駅舎やホーム、看板が保存されているうえに切符販売所で切符が購入できます。
しかも、取り扱われている切符は、裏が磁気ではない白い厚紙、裏面に4桁の通し番号がある昔の切符です。
発効日は、廃線される前日、最終運行日が刻印されるのがスタンダードですが、店番の気のよさそうなおばあちゃんは、「希望日をお押ししますよ!」と言ってくれます。
私は、迷わず、自分の生年月日を押してもらいました。
後付けにはなりますが、「生まれた日から幸福行の切符を持っていれば運勢が開ける」そんなふうに思ったからです。
切符の価格は1枚220円。10枚買っても2200円で済むうえに手帳に挟んでおけば折れることなく持って帰れます。
私は、ゲン担ぎが好きな友人達の誕生日をFbで調べてお土産にしました。
国内に1万近く存在する駅の中で、幸福駅と愛国駅でしか購入できない縁起物の切符。
帯広を通りかかる際は、立ち寄って入手しておきたいものです。
まとめ
幸福駅の切符が発行されていた期間は、1956年(昭和31年)~1987年(昭和62年)です。売店のおばちゃんに確認はしませんでしたが、リクエストしたら廃線前、廃線後の日付でも押印してくれるような気がします。
乗れもしない切符に出費するのがもったいないと考える方もいると思いますが、220円で縁起担ぎできるなら安いモノです。売上の一部は施設の維持費にも回ることでしょうし、買わなければおばちゃんの人件費も捻出されません。
是非、お近くを通られる方は足を延ばしてみてください。入場は料無料です。