インド、東の玄関口、コルカタに到着したあと直ぐにバナラシ行の切符を買いに行きました。
4日後のチケットを買いに走った理由は、人気路線の切符は売り切れるのが早いからです。
今回は、「複雑怪奇、インド国鉄のチケットの取り方」をお伝えします。
鉄道駅で、1時間以上たらい回し
インド国鉄のチケットを取るためには、ターミナル駅に出向く必要があります。
インド鉄道が提供している評判のいいアプリ「ingo」で購入することも可能ですが、決済口座が紐づいていなければ駅に行くことになります。
コルカタ市内でチケットを購入できるターミナル駅は4つ。
近い駅で町の中心部から3㎞、遠い所は12㎞離れています。
日本の駅の様に、各駅が電車や地下鉄でつながっていないのでとっても不便です。
私は、宿泊場所から1番近い「Sealdah駅」に行きましたが、散々たる思いをしました。
・1階の窓口を探しあて「バナラシ行の切符を買いたい」と伝えると「2階の窓口に行くよう」言われます。
・2階の窓口(日本の数え方では3階)を探し当て同じことを伝えると「向かって右の窓口で記入用紙をもらえ」。
・記入用紙を受けとり、用紙を見ても書き込内容の半分が理解できません。
・並んでいたインド人に助けてもらいながら記入を済ませて提出すると、「チケットは売り切れなので、FAIRLEE PLACEに行け」。
Googleマップに場所を入力してもっらってビックリ!
地図の示す場所は現在地から5㎞西。
4日後の切符を取るのに巨大な駅をたらい回しされること1時間。
出た答えは「マップが示す5㎞先のオフィスに行け」ですから切符を手にするハードルの高さに辟易しました。
インド国鉄「FAIRLEE PLACE(フェアリープレイス)」
「Sealdah駅」で乗車券が買えないことを知ったあと、急いでフェアリープレイスに向かいました。
幸いにも時間は13時半。
オフィスが閉まる時間まで猶予があるため、大通りでバス待ちしている人に「Strand Rd」まで行くバスがあるかたずねると「ある」と返答。
その2分後に路線バスが来ました。
「FAIRLEE PLACE」近くまでの移動は約3㎞、料金10Rp。
公共交通機関が発達しているコルカタで路線バスを乗りこなせると、交通費を大幅に削減できることを知りました。
下車後、Googleマップを頼りに「FAIRLEE PLACE」を目指しましましたが、到着した場所は「EASTERN RAILWAY」と看板の掲げられたオフィス。
ゲートに立つ警備員に「FAIRLEE PLACE」かたずねると、「向こうの方だ」と指を差すだけです。
そんなことを繰り返すこと4回、オフィスのある場所は300m離れていました。
「EASTERN RAILWAY」の部署であってもフェアリープレイスは間借りした出張所。
せめて、看板を出して欲しいと思いましたが、ここはインド。
そんな気遣いができるなら「切符は駅で購入できたはずです」。
「何もかも非効率な世界を体験しに来た」こんな風に考えないとインドの旅は自らストレスを作ることになります。
「FAIRLEE PLACE」の外観と場所は下記です。
外国人専用チケット
「FAIRLEE PLACE」は空いていました。
係員は2人しかいませんが、並んでいる客は皆無。
直ぐに自分の番が来たので「バナラシまでの切符を買いたいと伝えると」、「パスポートとビザのコピーを持っているのか?」。
「持っていないなら向かいの右にコピー屋があるのでそこで取って来い」といわれました。
いわれるまま、道路を渡って歩くこと50m。
小さなお店で5分並んでコピーを取ってもらいました。
費用はパスポート、ビザを1枚のA4紙に出力してもらって4Rpでした。
オフィスに戻って手続きを進めると、係員は駅で渡されたフォームと異なる用紙を出してきます。
「またかよ」と思いましたが、一つ一つクリアしなければ切符は手に入りません。
記入することを一項目ずつ係員に聞いて書き終えました。
その後、係員がPC入力して発券されましたが、コピーを提出したあと、係員が行先を聞きながら入力すればフォームを書く必要がないことに気づきました。
支払いは、現金のみ。
クレジットカードは使えませんでした。
あとから分かったことですが、「FAIRLEE PLACE」は1.5倍の料金を払って外国人が切符を購入する窓口。
1.5倍といっても、そもそもの料金が安いので高くはありません。
運行距離962kmの寝台席のローカル料金413Rp、外国人料金620Rp。
料金より、手に入れるまでの行程が複雑で入手まで3時間かかることが問題です。
それとも、「切符を入手すること自体がゲーム」だったのかもしれません。
コピー屋さんの外観と住所は下記です。
チケットを手にした後に取る行動
切符を手にしたとき、喜びがこみあげてきました。
それと同時に、手放しで喜ぶのではなく、落とし穴を探す自分がいました。
係員の入力が間違っていたら、効力のない切符が発券されただけです。
ここはインド、「何が起きてもおかしくない」。
オフィスを出る前に記載に間違いがないか確認しました。
自分で見慣れない切符を見ても間違いを見つけるのが難しいため、他のお客さんに協力してもらいました。
まとめ
ホテルを出てから切符を入手するまで約3時間。
何度もたらい回しされ、その都度、移動して列に並ぶことを繰り返しました。
本当に骨が折れる作業で、英語に自信がない、バイタリティの少ない方は挫折して旅行会社で安くない手数料を支払うことになります。
インドで初めて切符を購入される方は、行動する前に購入の仕方は勿論、フォーマットの記入要領、駅の場所を調べてから行動して下さい。
そうしないと、本当に不毛なことに足を突っ込むことになります。
それと、移動時はボールペンを持ち歩くと便利です。
フォームの記入もですが、恩を受けた人にギフトとして差し上げることもできます。
次回は、コルカタ~バナラシ、寝台列車の旅をお伝えします。
訪問時期:2024年1月
1Rp=1.8円
インド、ネパール、パキスタン、貴重な情報ありがとうございます。
自分が行った時期は10年前ですが、その時と比べて変わってないなとか、進歩したなあとか、まったく同じ場所ではないと思いますが当時の記憶も蘇ってきたりして、とてもためになります。
また、行きたいけど(嫌な思いもするだろうし、しんどいだろうけど)、会社員の給料と休みの短さでは難しいです。
このブログで旅をしたい気持ちが揺れ動かされます。
protec21さん、コメントありがとうございます。
9月にはカシミール地区に行く予定です。
また、アップした際は読みに来てください。