小学校の授業で必ず教わる「鉄砲が伝来した種子島(たねがしま)」。
多くの日本人が興味を持つ場所ですが、実際に訪れる人は少ないのが現状です。
場所は鹿児島市から南に100㎞。
日本で9番目に広い面積を有する離島、島内に1つの市と2つの町を有し3万人が暮らしています。
今回は、日本で唯一、宇宙センターがある離島「種子島」一周ツーリングについてお伝えします。
「トッピー」時速80㎞で航行する高速船
鹿児島市内から種子島へのアクセスは1日約10往復している高速船ロケットとトッピー。時速80㎞で海上を浮き上がりながら走るジェットフォイルの旅は快適です。
料金は片道大人税込み9800円。若干高い気がしますが、125㎞の距離を1時間35分で移動できること、便の多さを考えると使いやすい乗り物です。
種子島・西之表港入港直前の防波堤に大きな文字で「おじゃり申せ種子島」と書いてあったのが印象的です。
※意味は「いらっしゃいませ」
私はフェリー乗り場から徒歩圏内の西町に宿を構えました。
宿泊施設や食事する所が多いうえに次の目的、鹿児島に移動するのに便利な場所だからです。
種子島の移動はレンタルバイク
種子島でバイクを借りられるお店は「レンタルバイク種子島」。
外周道路の長さは160㎞。1日で周り切れる距離ですが起伏が激しい地形のため50㏄よりも排気量の高いバイクを選べばよかったと後悔しました。
レンタルバイク種子島の営業時間は9時~19時(返却は18時まで)。
料金は1日3000円、2日5500円。
出発前に、店主が過去に起こった事故や修理にかかった費用について語彙強めに説明するので、身を引き締めて出発することになります。
今回借りた車種はヤマハ・ビーノ50㏄。古い車体でしたがしっかりと整備されていたので快適に走行できました。
「雄龍・雌龍の岩」ただならぬ空気が漂う
朝7時半、北西に位置するフェリー乗り場を起点に反時計周りで中南部一周ツーリングを開始。
初めに立ち寄った場所は、中部西側に鎮座している「雄龍・雌龍の岩(おたつ・めたつのいわ)」
国道58号線沿いの海岸に寄り添うように立つ二つの岩に一本のしめ縄のようなロープがかけられています。
右が雄の龍、左が雌の龍「嵐の夜に海に投げ出された夫婦の生まれ変わり」このような言い伝えの残る岩です。
伝説の真意はともかく、波の浸食の力強さと足場の悪い場所に鳥居を建てた人の努力に関心する場所です。
日本一の巨大ソテツが生い茂る豊受神社
島の中部南側の内陸に推定樹齢600年、日本一の巨大ソテツがあります。
ソテツとは思えないその規格は、高さ7m、樹の長さ10m、根回り2m。
巨大な幹が倒れないように3本の支柱が添えられています。
土壌、風土がソテツの成長に最適なのか?それとも、神社の御利益なのか知る由はありませんが、駐車場も設置されていて入場料無料。近くを通るなら絶対に立ち寄りたい場所です。
ちなみに、ソテツの名前の由来はソテツが衰弱したとき釘(くぎ)などの鉄分を根元にまくと回復する。そこから来たといわれています。
門倉岬で、東シナ海と太平洋を望む
種子島最南端の門倉岬は、西に東シナ海、東に太平洋を望むことができます。
この場所は1543年に漂着した“明国船”に乗船していたポルトガル人が保有していた火縄銃を買い取った歴史事実を今に伝えるモニュメントと潮風災害よけの守護神を祀る神社があります。
公園になっていて、南蛮船の形をした展望台からは、12㎞先の種子島宇宙センターまで続くキレイな砂浜を望むことができます。
後編に続く
種子島滞在期間:2022年1月16~19日
時速80kmの高速艇とは、相当早いイメージがあります。便も多ければとても助かるかも、と思いました。
はい、若干高いですが、地元の方の脚としては役立っていると思います。