鹿児島市の南に連なる離島、奄美群島のほぼ中央に位置する「徳之島」。
2021年7月、沖縄本島北部及び西表島と一緒に世界自然遺産に登録されたことにより一気に脚光を浴びました。
気候が沖縄と同じ亜熱帯性気候のため年間の平均気温21.9℃。冬季の滞在は身体が楽で過ごしやすい場所です。
島へのアクセスは1日8便ある飛行機。鹿児島に向かう上り便、沖縄に向かう下り便フェリーが隔日運航されています。
今回は、世界遺産に登録されたばかり、まだまだ脚光を浴びていない「徳之島」を先取りしてレンタルバイクで一周した経験(後編)についてお伝えします。
犬の門蓋、自然が削り出した奇岩に驚愕
島の10時方向に「犬の門蓋」 (いんのじょうふた) と呼ばれる、奇岩が見られる場所があります。
島一周の経路上にあり無料駐車場が整備されていて、入場料無料。立ち寄らない理由のない観光地です。
一番の見どころは、隆起したサンゴ礁が波や風により時間をかけて削りだされた通称「めがね岩」と言われるトンネルです。
キレイなビーチなので歩くだけで気持ちがいいですが、辺り一面は先の鋭い琉球石灰岩がむき出しのため、よろけて倒れると大怪我をすることになるのでヒールで歩くのは避けることが懸命です。
陸(おか)の中の海『ウンブキ』、浅間湾屋洞穴
島の10時半方向に、徳之島ならではの観光地、『ウンブキ』があります。
『ウンブキ』とは、こちらの方言で「海の谷、洞窟」という意味です。
徳之島空港から歩いて行ける場所に大規模な鍾乳洞の入り口があり、その中に、名前が付いていない新種の生き物が生息する貴重な場所です。
私は生物学に知見がないため、この分野についての凄さにピンときませんが、水のしたたる鍾乳洞の中を歩きながらエメラルドグリーンに反射する水面を見るだけで荘厳な気持ちになりました。
洞窟内を照らすためのLED照明のスイッチを押すと5分間点灯されるので暗い道も安心して進むことができます。
「気づいたらハブを踏んでいた」なんてことにならないように、歩く際は必ずボタンを押してから進むようにしてください。
松原闘牛場、闘牛文化が残る島
島の11時方向に、オープンエアーの闘牛場『松原闘牛場』があります。
コンクリートで固められたドーム型の闘牛場と比べると見劣りしますが、私の心に響いたのはこちらの手作り感のある円形闘牛場でした。
奄美群島の中で唯一闘牛文化がある徳之島。島一番の横綱を決める大会は3000人もの観客が集まり会場が熱気に包まれるそうです。
「松原闘牛場に3000人収容できるのか?」「雨が降った時はどうするのか?」など色々な疑問が頭を過りましたが、会場まで足を運ぶと闘牛を見たくなりました。
1トンを超える牛のぶつかり合い、勢い余って命を落とす牛もいる‥‥。
その分、横綱牛の所有者は高い尊敬を得られるのだとか。
樹齢300年のソテツがつらなる「金見崎ソテツトンネル」
島の12時方向、「金見(かなみ)集落」に見事なソテツのトンネルがあります。
樹齢300年、大量のソテツが250m生え連なっています。
なんのために、この道を作ったのかは不明ですが、ここまで続いていると「通らないと損」という気持ちになるので不思議です。
このソテツ群トンネルは「金見崎展望所」に続いています。
小高い展望所からは「太平洋」と「東シナ海」の2つを同時に見渡せる貴重な場所です。
お天気がいい日は最高に気持ちがいい景色を眺めることができます。
この辺りは特に自然豊かな場所なので、ハブがいないか気を付けて行動しました。
行かれる方は「ハブが生息しているエリア」であることを頭の隅において行動して下さい。
母間ハート、インスタ映えする防波堤
島の2時方向にある母間(ぼま)集落の防波堤に1カ所ハート型の穴があけられています。
「直径20~30㎝の穴が開いていると周辺の防波堤の強度が下がる」この様な考えが頭を過りました。
しかし、可愛い写真が撮れるので観光客の満足度が上がる、SNSで拡散されやすいなどの利点もあります。
どちらのメリットを取るのかは地元の方の自由ですが、ハートの完成度が高いので、いい宣伝になっていると感じました。
『母間ハート』が観れる防波堤は島の外周道路から数十メートル海側になります。私は通り過ぎないように行き先を「カトリック池間教会」に設定して、周辺に到着したあと丹念に捜索しました。
付近の人に聴いたら教えてもらえるとは思いますが、付近で地元の方を目にすることはありませんでした。
絶体に見落としたくない方は、GPS情報(27.8040417,128.9904778)をコピペして訪れてみてください。
まとめ
朝10時に島の中心部『亀津』を出発して約6時間かけて外周を周りました。
交通量が少ないうえにコースはフラット。電波が圏外になることもないので原付バイク一周のハードルは低いといえます。
むしろ困ることは、フェリー乗り場南側の繁華街を離れると、食事できる場所が極端に少ないこと。自動販売機が設置してある場所が限られることです。
離島全般に言えることですが、必要なモノは中心地で揃えてから出かけないと出かけさきで不便な思いをすることになります。逆に言えば、どこに行ってもコンビニがあり必要なモノが手に入る都会の生活は普通ではないということです。
徳之島市在期間:2022年1月22~24日
出船の精神です準備することが重要ですね
都会のメリットもあらためて理解出来そうです
人生80年、旅で視野を広げる趣味、ありかもです^_^
モーモーさんは人生百年になるかもしれませんよ!