今回は、石垣島から日帰りで行けて、リゾート気分を味わえるNHKドラマ「ちゅらさん」のロケ地にもなった「小浜島」についてお伝えします。
小浜島の移動手段と不便な物流
小浜島は石垣島から西に17㎞、周囲16.5㎞、2個のサツマイモを上下に並べたような型をした島です。
島へのアクセスは石垣島離島ターミナルから高速船で25分、片道1340円、運行本数は1日13本、比較的足をのばしやすい離島です。
島の人口は約720人。主要産業はサトウキビ栽培とリゾート産業、最近は肉用牛の飼育が増えてきたそうです。
島内の主要交通手段は車。路線バスやタクシーがないので仕方ありません。
軽自動車を6時間借りる料金は、ガソリン代込みで5500円程度です。
私は1人旅だったこと、島の広さを直に感じたかったのでレンタル自転車を選びました。料金は1日1200円。なんとも良心的な値段です。
島に到着した時刻は朝8時半でしたが、港付近のレンタカー屋さんは2店とも営業していました。
島を一周する前に朝食を摂りたかったのですが、周辺の食堂、カフェはまだ開いていなかったので空腹のまま出発することになりました。
島で食事にありつくには、石垣島から9時過ぎに運ばれてくるお弁当が集落に1軒だけある「前本商店」に並ぶまでお預けです。
お腹が空いたらファストフードやコンビニで食料を気軽に買える生活が有難いことだと気づかされました。
島一周するのに必須、ギア付か電動アシスト自転車
小浜島の大きさは、周辺にある竹富島や黒島と変わりませんが、大きく違う点は平坦ではなく起伏にとんだ地形をしていることです。つまり、20㎞も走れば島の主要観光地は周りきれますが、山坂があり、道のりは険しいのです。
私が借りた自転車は、幸いにも3段切り替えギアがついていたので周りきることができましたが、もし、なかったら心が折れて、寄る場所を減らしていたかもしれません。
360度のパノラマを楽しめる大岳展望台
フェリー乗場から反時計回りに進むと初めに現れる観光スポットが大岳(うふだき)展望台です。集落の北側にある、島で一番高い山の山頂にあります。
ふもとの駐輪場に自転車を止めて徒歩にて登ります。山頂までは手すり付の300段の階段が整備されているので、安全に上れます。
標高99 mから見る景色は360度のパノラマ。サトウキビ畑や牧草が生い茂るのどかな小浜島を楽しむことができます。天気がよければ、その奥に広がる石垣島、竹富島、黒島、新城島、西表島、鳩間島など周辺の島々を望むことができます。
すぐ隣にあるもう一つの頂上、西大岳の山頂にも展望台があるので、ついでに登ると効率的です。そちらの展望台では、「ちゅらさんの碑」を見ることができます。
自転車から離れるときに、あえてカギをつけっぱなしにしました。小さな島なので盗難の心配より、持ち歩いて紛失させる方がリスクと考えました。
NHKドラマ 「ちゅらさん」のロケ地として使われた古民家
集落の中でひときわ目を引く建物が、NHKドラマ「ちゅらさん」で民宿「こはぐら荘」として使われた沖縄独特の建物です。
民家のため中に入ることはできませんが、入口付近で写真を撮ることは可能です。
ドラマに使われた看板が残されています。
ヒルギ自生区、自然の力強さを感じる
集落の700~800m西、石長田(いしなーた)海岸にはマングローブが群落しています。
遠浅の海岸に1㎞以上広がるその光景はとっても南国の植物の力強さを感じられます。
遠くから眺めると大きく感じませんが、近づいてみると根が太く立派なことが分かります。
また、豊かな生態系を作り出すため、周辺の海底には貝やカニなの水中生物がぎっしりと生息していました。
ヒルギとは沖縄の言葉でマングローブのことを指します。
西の先端にある名店「味処ふくぎ」
小浜島の西先端、細先海岸や漁港がある辺りは民宿や居酒屋、食堂が数店営業しています。
私が訪れたときは、コロナ騒動中だったため昼から営業をしていたのは「味処ふくぎ」だけでした。
このお店は、外観も店内もとっても掃除が行き届いていることに驚きました。料理もそれほど待たされることなく提供されますし、味もいいです。
さすがに、星野リゾート小浜島のHPにも紹介されているお店です。
支払いにメルペイなどのQRコード決済が対応しているので助かりました。
小浜島の見どころ「シュガーロード」
島内でもっともサトウキビ畑が「映える」ポイントが「シュガーロード」です。
1本まっすぐに伸びる道の両サイドにサトウキビ畑が広がっています。
連続ドラマ「ちゅらさん」のロケにも使われた小浜島を代名する景観が見れる場所です。
是非、自転車で突っ切って景色を楽しんで下さい。
島で牛の放牧が増えるのに従ってサトウキビ畑から牧草に作付けが変わってきたそうです。10年後は「シュガーロード」が「グラスロード」に変わってしまうかもしれません。その前に見ておきたいものです。
高級リゾート施設「はいむるぶし」「星野リゾート」
小浜島には離島に似つかわしくない高級リゾート宿泊施設「はいむるぶし」「星野リゾート」があります。
宿泊者以外敷地内に立ち入ることができませんが、縁があり「はいむるぶし」に入ることができましたが、お値段にあった素晴らしいホテルだと感じました。
「はいむるぶし」は地元の言葉で「南十字星」を意味するのだとか。
川のない小浜島の水源は3㎞離れた西表島
川のない小浜島。雨水を溜める施設もありません。井戸を掘っても湧き出るのは海水だろうと思った私は、総合案内所のスタッフにたずねました。
職員の回答は「西表島の水を海底送水施設により運んでいます」でした。
水の豊富な西表島がすぐ近くにあるため、水道を引くことは難しくはなかったと思いますが、蛇口をひねると水が出ることはとってもありがたいことだと認識を改めました。
まとめ
今回、予備知識なしで小浜島の見どころを効率よく周ることができたのは、フェリー乗り場付近にある「小浜島総合案内所」のスタッフに理想的なコースを案内してもらえたからです。
フェリー乗り場近くに、レンタル自転車を扱うお店は2軒あります、立地のいい方のお店は客を客として扱わない態度に驚きました。
総合案内所の看板が掲げられている方のお店は、逆に親切過ぎて驚きました。
小浜島は石垣島から日帰りで楽しめる観光スポットです。
是非、機会を見つけて「ちゅらさんの島」に訪れてみてください。
小浜島を訪れた期間:2021年2月24日
ちゅらさんの島いいですね。自転車で回れるのも♀️いいですね^_^一度行ってみたいです^_^
是非、御家族で訪れてみてください。
マングローブが生えていると日本じゃない感じがしますね。写真からも力強さが伝わってきました!
確かに、マングローブ林は東南アジアのイメージになりますね!
石垣島は直ぐ台湾ですからね~
日本であることに感謝できました。