世界自然遺産「奄美大島」グルメと観光、一人旅

「加計呂麻島」ツーリングの難点は給油

「奄美大島」の南にある離島「加計呂麻島(かけろまじま)」。
世界遺産に認定されていないこの島が好きな複数の旅人に出会い、私も興味を持ち訪れました。
今回は「奄美大島」の南の港町「古仁屋(こにや)」からフェリーで行ける「加計呂麻島」をバイクで一周した経験をお伝えします。

「加計呂麻島」の売店はのどか

「古仁屋」からフェリーで15分、日本で30番目に大きい「加計呂麻島」の主要産業はサトウキビ、漁業、観光。
戦後9000人いた島民も第一次産業の衰退により1200人まで激減。過疎が進んでいます。
「奄美」と「加計呂麻島」を結ぶ定期航路は東部の「生間(いけんま)」、中央部の「瀬相(せそう)」の2か所。
1日7便運航されているため、移動に不便は感じませんが、島内にコンビニやスーパーがないので地元の方々は「奄美」まで買い出しにでかけることになります。
島形は湾が入り組むリアス式海岸。素晴らしいダイビングポイントが点在しているのでマリンアクティビティに挑戦される方には持ってこいの場所です。
私の来訪目的は“バイクで島一周“。
「加計呂麻島」でレンタルバイクを入手することが難しいと聞いたので「古仁屋」で原付を借りてフェリーに乗せました。
フェリー代は片道630円(乗車料金360円、バイク航送料金270円)。
湾の入り組くむ大島海峡を眺めながら15分の船旅の後に到着する「生間」は桟橋の付け根に待合所があるだけの”のどか港。
売店に数種類のお菓子やカップラーメンが並べてありますが店員は皆無。コーヒーを注文したかったのに頼むことができないなんて商売っ気のなさに笑みがこぼれます。

「古仁屋港」フェリー乗り場(撮影:生方正)「古仁屋港」フェリー乗り場(撮影:生方正)
生間港の待合所(撮影:生方正)生間港の待合所(撮影:生方正)
生間港の待合所に陳列されている商品(撮影:生方正)生間港の待合所に陳列されている商品(撮影:生方正)

「安脚場戦跡公園」連合艦隊防衛の要所

時計回りに走行を開始して、最初に立ち寄ったのは「安脚場(あんきゃば)」集落の高台にある「安脚場戦跡公園」。
「あんきゃば」という地名を聞くだけで旅情がかきたてられます。
戦争当時、北側の大島海峡に停泊している軍艦を防衛するために築かれた軍事施設があった場所です。
現在は、眺めのよい公園として整備されていますが、当時使われていた弾庫や砲台跡が残されています。
第2次世界大戦後に進駐軍が「沖縄」に駐留したことは知っていましたが「奄美大島」も占領下だったことに驚愕でした。

「安脚場戦跡公園」から望む大島海峡(撮影:生方正)「安脚場戦跡公園」から望む大島海峡(撮影:生方正)
防備衛所跡(撮影:生方正)防備衛所跡(撮影:生方正)

映画『男はつらいよ』ロケ地「加計呂麻島」

国民的人気映画『男はつらいよ』のロケ地として使われた「加計呂麻島」。
中でも有名なのが、最終回、 後藤久美子と吉岡秀隆のラブシーンを撮影した場所が「徳浜」。
ウミガメが産卵にくることもある500m続くキレイな砂浜。
東側を遮る岩山がライオンの顔に似ていることから「ライオン岩」と名付けられ親しまれています。

『男はつらいよ』ロケ地「徳浜」(撮影:生方正)『男はつらいよ』ロケ地「徳浜」(撮影:生方正)

樹齢300年のデイゴが立ち並ぶ「諸鈍」

「諸鈍(しょどん)」集落の海沿いに、樹齢300年のデイゴの巨木が連なる場所があります。
枝葉が重なり作りだされた木陰は空気が通るとっても快適な空間です。
5月~6月に真っ赤な花をつけることで有名なデイゴ、こちらの場所も『寅さん』のロケ地に使われたのだとか。
近くに小さな商店を見つけたので入ろうとしたところ「島外の方の入店はご遠慮ください!」と貼り紙がしてありました。
仕方なく、海岸近くにあった自動販売機でドリンクを買って海を眺めながら一休みしました。
「加計呂麻島」を訪れる際は「奄美」で必要なモノを揃えてフェリーに乗らないと何も食べられない状況に陥る可能性があります。

本当に心癒される場所だったので、きっと、真っ赤に染まるシーズンに再訪したくなるはずです。

「島外の方入店ご遠慮」張り紙(撮影:生方正)「島外の方入店ご遠慮」張り紙(撮影:生方正)
樹齢300年のデイゴが立ち並ぶ「諸鈍」(撮影:生方正)樹齢300年のデイゴが立ち並ぶ「諸鈍」(撮影:生方正)

「加計呂麻島」で最もキレイなビーチ「実久(さねく)」

加計呂麻島の各集落はどこもキレイなビーチの近くにありますが、中でもスバ抜けて雰囲気がいいのが「実久」でした。
遠浅の海と白い砂浜が続くその美しさは『実久ブルー』と異名を持ちます。
他の集落と違い、ランチを食べられるお店やシュノーケリング、テントなどのレンタル店、トイレ、シャワー施設が併設されているためビーチリゾートを楽しみたい人にとって絶好の場所です。
周辺に複数の宿泊施設もあるので、泊りで過ごしたい方に特にオススメです。

美しい実久ビーチ(撮影:生方正)美しい実久ビーチ(撮影:生方正)

「加計呂麻島」ツーリングで気をつけたい給油事情

「加計呂麻島」は見事なリアス式海岸が連なった地形をしています。
島の面積は日本で30番目ですが、海岸線長は147.5km。驚くほど長くワインディングしているのが特徴です。
30か所ある集落の殆どは砂浜か漁港がある低地です。隣の集落に行くのには必ず山を越えなければなりません。
レンタルバイクは、初速が早い分、燃費が落ちる“2ストエンジン”。
借りるときに燃料が満タンに入っているかは見ましたが、タンクの容量まで確認していません。
もし、ガス欠になったらアップダウンの激しい道を最終フェリーに間に合わせるように押すことになります。
島を1/3走行したあたりで「集落に給油施設がないだろうと」と察しがついたので、下り坂はエンジンを切って重力だけで下りガソリンを節約しました。
“ガス欠“の心配があると、キレイな実久ブルーを見ても心が晴れないばかりか、不安に思考が奪われ残念な思い出が残ることになります。
「加計呂麻島」をツーリングされる方はフェリー乗り場のある「生間」と「瀬相」にしかガソリンスタンドがないことを頭の隅に入れておいてください。
※私が訪れた日曜は、どちらも閉まっていました。

「生間」のガソリンスタンド(撮影:生方正)「生間」のガソリンスタンド(撮影:生方正)

旧海軍の特攻兵器“振洋”が見られる島

「奄美」行きのフェリーが発着する「瀬相港」と「生間港」の間にある出っ張った半島に旧海軍の特攻兵器“震洋(しんよう)”が見られる場所があります。
バイクの残燃料が心配だったため立ち寄るのためらいましたが、この場所に寄ったとしても延びる距離はたかだか1㎞。
1㎞押すこともやもえなしと考え立ち寄りました。
”震洋“とは、先の大戦時に造られた特攻兵器。
艇首に爆弾を搭載して、敵艦船に全速力で突っ込んで自爆する小型モーターボート。
「喜界島」や「瀬戸内海」の島々にも基地があったとは聞いていましたが、実際に見たのは今回が初めてでした。
海岸線の崖をくりぬいて作った洞窟の中にレプリカのボートが格納されています。

旧海軍の特攻兵器“震洋”(撮影:生方正)旧海軍の特攻兵器“震洋”(撮影:生方正)

まとめ

「加計呂麻島」をバイクで一周するのにかかった時間は7時間。
「古仁屋」を午前8時過ぎにでるフェリーに乗れば、夕方までに周り切れます。
外周道路はアスファルトが剥離、倒木があるコンディションが悪い箇所があるうえにアップダウンとワインディングが続きます。
バイクの運転に慣れていない人はスピードを抑えて事故を避けてください。
また、フェリーに乗る前に燃料が満タンであることを確認しないと一周中に“ガス欠”することになります。
集落と集落の間はスマホが圏外になるエリアも多く、緊急の連絡ができない場所もあります。

本日の走行距離:215㎞
奄美大島滞在期間:2021年9月2~9日

奄美大島シュノーケリング【古仁屋】「奄美大島」と「加計呂麻島」付近に点在する120カ所のシュノーケリングポイントを熟知しているツアー会社のアイランドホッピングツアーの経験をお伝えします。...

ABOUT ME
生方 正
生方正(うぶかた ただし) 明治大学サービス創新研究所研究員/カポエリスタ 高校卒業後に海上自衛隊に入隊。 海上自衛隊で映像に関する部内教育を受けたのち写真員となり、インド洋給油支援活動、環太平洋合同訓練など多くのミッションに参加。 撮影した写真は、部内は元より、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。 勤務の傍ら、各種節約術を駆使しながら貯蓄を行い、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資等を実施することで「億」の資産を築く。  入隊時の目標であった「南極に行く」「幹部自衛官になる」「億万長者になる」をすべて達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。 著作:「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」(あさ出版)、「攻めの節約」(WAVE出版) 朝日新聞社Webメディア「telling」にて『ミレニアル女子のための「新しいお金との付き合い方」101のルール』を連載。 オンライン授業Schooでお金に関する授業を担当。 会員数900万人 ママ向けメディア「ママスタセレクト」では、生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。 テレビ出演:AbemaTV「AbemaPrime」、BS朝日「南極日和」 ラジオ出演:NHK第1「小藪とみちょぱのとりしらベイビー」他 多数 掲載:「PRESIDENT」「女性セブン」「SPA」「日刊ゲンダイ」「マネー現代」「からだにいいこと」「アゴラ」「小学館8760」「AERA」「家主と地主」他 多数 YouTube:「本要約チャンネル」「フェルミお金大学」「越境3.0」「隣の金持ち探偵団」「【特撮と投資】ルネ岩田」「時間管理の専門家 石川和男の 『ビジネスパーソン・チャンネル』」「【沖本るり子の大部屋『著者の本棚』」「インベスターズTV」「朝カツ大盛り!!YouTubeライブ」         

POSTED COMMENT

  1. モーモーさん より:

    奄美が第二次世界大戦後も米国領だったとは知りませんでした。
    今度、奄美出身の人にお話し聞いてみようかな?と思いました
    ありがとうございました

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です