東京から北海道までバイクで行く手段は、バイクを飛行機の預け荷物として運ぶ。青森県まで自走してフェリーで渡る。事前に手配したトラックでバイクを陸送する。
複数の選択肢がありますが、これらの方法を使うとバカにならない経費、時間がかかります。
コストと時間を抑えた現実的な移動は、茨城県の大洗港まで自走したあと、フェリーに乗って苫小牧を目指すことです。
今回は2022年8月~9月。愛車のハンターカブで北海道ツーリングをした際、乗船した「さんふらわあ」の船旅についてお伝えします。
フェリー「さんふらわあ」の快適な移動
「さんふらわあ」とは商船三井フェリーが運行している船に付けられている名前です。
船体に大輪の花のような太陽が描かれているのが特徴です。
1万トンを超える2隻の「さんふらわあ」(しれとこ)と(だいせつ)が夕方便、深夜便に分かれて大洗⇔苫小牧を毎日行き帰りしています。
海流の影響を受けるため所要時間は行き返り異なりますが概ね18時間。
運賃は期間により5段階に分けられています。
私の乗船した8月24日は2番目に安いB期間、一番安いツーリスト片道10300円、2段ベッドのコンフォート13300円。
排気量50㏄~400㏄のバイクの搭載、1台12600円。
フェリーにバイクを搭載する手順
大洗フェリーターミナル1階で、乗船券とバイクに付けるタグを受け取ったあと、指定された場所で1列になって係員の指示を待ちます。
フェリーの受け入れ準備が完了したあとは1台ずつ乗船。
船内の走行は、甲板がタイヤ等で磨かれたツルツルの鉄部があるので転倒しないように徐行を心がけた方が安全です。大量の荷物を積載したバイクを乗せる方は特に注意が必要です。
バイク置き場は「Dack2」。係員の指示に従って駐輪場に止めたあとサイドスタンドで駐輪。その後は係員が手早くロープで係止してくれます。
出港した後、車両甲板に戻ることができないため必要な物は船室に移動させる。動揺で落下したら困る物は取り外しておく必要があります。
Dack2の色は緑色。船内は巨大ビルのような造りをしているため各甲板、色で分けられて識別しやすくなっています。
太平洋を眺めながらの入浴
船内はレストラン、大浴場、洗濯機や乾燥機、ペットの保管場所まで設置されています。
次の旅に備え洗濯を済ませながら、浴槽に浸かり海を眺める。入浴後は、お酒を飲みながら談笑するなどゆったりした時間を過ごすことができます。
日常生活とかけ離れた海を眺めながらの移動は、いい気分転換になります。
フェリー移動中は「デジタル断食」
「さんふらわあ」乗船中で困ったことは、出港して1時間でスマホの電波が届かなくなることです。
もちろん、各キャリアの中継基地のある場所により電波状況は異りますが、陸岸から遠く離れれば接続はされません。
船内にWi-Fi電波は飛んではいますが基地局をつかんでいないため使えることは稀です。
山奥でも行かない限りスマホが使えるのが当たり前。この考えお改めながら、デジタル断食に励むしかありません。
「さんふらわあ」船内の楽しいイベント
私が乗船した2022年は「さんふらわあ就航50周年」を記念してアニメ「ONE PIECE」とのコラボレーションイベントが実施されていました。
船内のレストランはキャラクターにちなんだメニューの提供、売店ではオリジナルグッズが販売されていました。
私が一番ありがたかったのは、船内で実施された「謎解きラリー」でした。
受付で参加用紙を受け取ったあと、船内に隠された謎を解いてマスを埋めて正解したら「ONE PIECE」オリジナル缶バッジを頂けます。
その難易度が絶妙であり、真剣に取り組まないと正解にいたらない。
イベントに挑戦できる時間は、圏外なので検索して答えを導くこともできない。
私は「ONE PIECE」に関する知識がないので、与えられたヒントの意味が解らず挫折しかけましたが、スマホのつながらない船旅、他にやることもないので、なぞ解きに挑戦しつづけ、締め切り間際に当てずっぽうでマスを埋めて景品を手にしました。
電波がつながらない空間だからこそイベントに集中できる。
つながらないからこそズルができない。
デジタル断食空間を上手く活用したイベントに脱帽でした。
まとめ
東京から下道を使って函館を目指す場合、800㎞走行する必要があります。
排気量125㏄バイクで1日400㎞。
2日間走ることは難しいことではありませんが、天候や道路状況が悪ければ相当に厳しいツーリングを強いられることになります。
そのことを考えると、片道18時間、25000円でバイクごと移動できることは、とってもありがたい乗り物であることが理解できました。
2022年、夏の北海道ツーリングに魅了されてしまったので来年も活用させて頂こうと思います。
さんふらわぁ号での旅、憧れます^_^
いつか、フェリーで旅行してみたいです
是非、ご家族と一緒に!