億万長者の旅ブログ(タイ)

ブンカーン(タイ)~パークサン(ラオス)越境の旅

タイ北部ブンカーン県とラオスのパークサンを隔てる国境はメコン川。
両国を結ぶ「第5タイ・ラオス友好橋」が完成すると、人の往来はもちろん物流が変わり「風情ある船での越境ができなくなる」。そんなことが脳裏を横切り閉鎖される前に行くことにしました。
今回はタイのブンカーン~ラオスのパークサン、小船で超える国境についてお伝えします。
※ラオスからタイに入国される方は逆の手順で活用下さい。

ブンカーン、タイ出入国手続き

タイ王国ブンカーンの出入国審査場(イミグレショーン)がある場所は中心部から3km上流の川沿いです。中心部からトゥクトゥクで10分、運賃は50~60B(バーツ)です。
市内は舗装された広い道路が広がっているのに対してイミグレへの道は、未舗装の凸凹道。車高の高い車でないと底をスル悪路だったことに驚きました。
タイ側のイミグレーションは鉄筋コンクリート造。屋根の高いしっかりとした平屋造りで、外看板に「BUNGKAN CUSTOMS HOUSE」と表記されています。
出国審査は建物に向かって左手、ラオスからの入国は右側のカウンターで手続きをします。
航空機でタイに到着した場合、入国カードの記入は省略されていますが、陸路ではカードの記入は必須です。
ちなみに、イミグレーション内の撮影は禁止されているため記録に残せませんでした。

ブンカーンの出入国審査場入口(撮影:生方正)ブンカーンの出入国審査場入口(撮影:生方正)
ブンカーンの出入国審査場出口(撮影:生方正)ブンカーンの出入国審査場出口(撮影:生方正)

タイ側の船着き場

出国スタンプを押してもらったあとは、建物裏側の階段を降りて船着き場に移動します。傾斜がキツイ長い階段を下るため重い荷物を持っている方は足元に気をつけて移動する必要があります。

タイ側船着き場(撮影:生方正)タイ側船着き場(撮影:生方正)

渡し船の運行は0830~1630の30分おき。1日17便が行き来します。
船賃は大人1人60B。平日の1630~1800及び土・日・祝日は1人100B。
乗客が少ないときは船一艇の料金1100Bを乗客頭割りすることになります。
運賃は出港後に乗員が徴収に来ます。
※タイ、ラオスに時差はありません。

船の運航表(撮影:生方正)船の運航表(撮影:生方正)

渡し船の最終便は1630。それに対してイミグレーションの閉まる時間は1800。時間が嚙み合っていないところをみると定期船以外の交通手段があるように思えました。

10m近くある細長い渡し船は約30人の地元の方と大量の荷物が乗せられていました。
外国人が往来することは珍しいようですが、地元の人にとって渡し船は貿易、物流の重要なインフラとして機能しているようです。

メコン川クルーズ、渡し船の旅

船が走り出すと心地よいメコンの風に吹かれ旅情が掻き立てられます。
ラオス対岸に向かって左から右に流れるメコン川。船上からの眺めはトラック10台を乗せて接岸しようとしている巨大なバージ(はしけ)や貨物船、漁船の行き来を眺めることができます。
乾季の川幅は1㎞弱。雄大なメコン川を7~8分で渡る贅沢な時間です。

船内の様子(撮影:生方正)船内の様子(撮影:生方正)
対岸のラオスの様子(撮影:生方正)対岸のラオスの様子(撮影:生方正)

パクサーン、ラオス側船着き場

ラオスの船着き場に到着すると外国人はイミグレーション職員にパスポートの提示を求められます。手渡したあとマジマジと見比べながら横柄な態度で「生年月日は?」といった感じで本人確認をしてきます。
「自分の国に来てくれてありがとう」といったホスピタリティは微塵もありません。
パスポート確認を終えたあとは川上にあるイミグレーションに向かいますが、英語で書かれた表示板がないのでどこまで歩いたらいいのか分からないので不安になります。
結局、200mほど川上に「PAKSAN INTERATIOAL PORT」と書かれた看板がある建物が出入国審査場でした。

ラオスの出入国審査場の看板(撮影:生方正)ラオスの出入国審査場の看板(撮影:生方正)

ラオス入国手続き

建物に入ると右手に「ARRVAL」と記されたカウンターがありますが記入に必要な用紙が準備されているワケもなく、係員に言って出してもらわなければなりませんでした。
出入国審査カードを記入するのにもテーブルが準備されていないので空いているカウンターを使うしかありません。
室内は照明が暗いため記入しづらいので老眼鏡が必要でした。
日本人はラオスにビザなしで入国できるからなのか、係員からの詰問はありませんでしたが、笑顔の一つもありません。
「自国に滞在するということは、それなりに大きなお金を国に落としてくれる」「好きになってくれたら家族や友人と再訪する」。
そんな経済合理性を考えるよりスマホを触ることが忙しい感じでした。

ラオス出入国審査場入口(撮影:生方正)ラオス出入国審査場入口(撮影:生方正)

出入国審査官の対応の悪さにガッカリして敷地を出ようとしたら今度はゲートの係員に怒鳴られました。
敷地を出る前にパスポートを提示して最終的な確認をしてもらう必要があったようです。
ラオスの船着き場に到着してイミグレをでるまで25分。入国手続きをしていた人は僅か5~6人。発展途上国の非効率な対応を目の当たりにすることで、先進国がなぜ発展したのかそんなヒントを垣間見ることができました。

敷地を出るときにある詰所(撮影:生方正)敷地を出るときにある詰所(撮影:生方正)

まとめ

ラオス語、タイ語を喋れない人にとってこの越境はハードルが高いと感じました。
私は、タイ語が話せる旅慣れた日本の友人と一緒だったので事なきを得ましたが、旅慣れていない方は事前の情報収集をしっかりして越境してください。
船着き場からイミグレをでる間に、両替所も両替人も見当たりませんでした。現地通貨の入手はイミグレから500m離れた銀行で実施しましたが、営業時間外だった場合は別の手段を用意しておく必要あります。
行かれる方はマイナーな越境経験を楽しんでください。

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ABOUT ME
生方 正
生方正(うぶかた ただし) 明治大学サービス創新研究所研究員 高校卒業後に海上自衛隊に入隊。 海上自衛隊で映像に関する部内教育を受けたのち写真員となり、インド洋給油支援活動、環太平洋合同訓練など多くのミッションに参加。 撮影した写真は、部内は元より、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。 勤務の傍ら、各種節約術を駆使しながら貯蓄を行い、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資等を実施することで「億」の資産を築く。  入隊時の目標であった「南極に行く」「幹部自衛官になる」「億万長者になる」をすべて達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。 著作:「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」(あさ出版)、「攻めの節約」(WAVE出版) 朝日新聞社Webメディア「telling」にて『ミレニアル女子のための「新しいお金との付き合い方」101のルール』を連載。 オンライン授業Schooでお金に関する授業を担当。 会員数900万人 ママ向けメディア「ママスタセレクト」では、生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。 テレビ出演:AbemaTV「AbemaPrime」、BS朝日「南極日和」 ラジオ出演:NHK第1「小藪とみちょぱのとりしらベイビー」他 多数 掲載:「PRESIDENT」「女性セブン」「SPA」「日刊ゲンダイ」「マネー現代」「からだにいいこと」「アゴラ」「小学館8760」「AERA」「家主と地主」他 多数 YouTube:「本要約チャンネル」「フェルミお金大学」「越境3.0」「隣の金持ち探偵団」「【特撮と投資】ルネ岩田」「時間管理の専門家 石川和男の 『ビジネスパーソン・チャンネル』」「【沖本るり子の大部屋『著者の本棚』」「インベスターズTV」「朝カツ大盛り!!YouTubeライブ」         

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