ラオスの首都ヴィエンチャンは隣国タイとメコン川を隔てた所にあるためタイ国内から足を伸ばせる都市です。
ヴィエンチャンの人口は100万人弱。目を引く観光地ではありませんが、交通の要所のため2023年1月、20年ぶりに再訪しました
今回はヴィエンチャンで1番人気の観光地、凱旋門についてお伝えします。
ヴィエンチャンのランドマーク「凱旋門」
ヴィエンチャンでデパートや商店が集中している一番の繁華街「タラートサオ」を訪れると必ず目に入るのが凱旋門「パトゥーサイ(Patuxay)」です。
正式な名称はアヌサーワリー・パトゥーサイ「(Anousavary Patuxay)」。
「アヌサーワリー」は「記念碑」、「パトゥーサイ」は「勝利の門」という意味です。
門の幅は24m、高さ55m。ヴィエンチャン1の目抜き通り「ラーンサーン通り」の真ん中に堂々と建つそれは、フランスの凱旋門より5m高く都内のランドマークです。
「タラートサオ」からは直線で800m。炎天下でも歩いていける距離です。
近寄って観ると表面はコンクリート打ち放し。外壁が排ガスにより薄汚れている。高い位置に大きな蜂の巣があり蜂が飛んでいるところにほっこりしました。
ラオス国内は元より、外国人観光客が訪れる観光地のため門周辺はお土産を売る屋台が並んでいます。
売られているお土産はキーホルダーや置物。「昭和40年代の日本の観光地にあったのでは?」と思うようなモノばかりで欲しいと思うモノは皆無。むしろ、露店があることが門のイメージを下げているように見えました。
崩れる前に観ておきたい「パトゥーサイ」
「パトゥーサイ」が建てられたのは1968年。建設が開始されたのは1957年。完成までに11年の歳月が費やされました。
これは、門の造りが複雑で工事が難航したワケではなく、予算や建築材料の工面がうまくいかなかったからです。
つまり、パトゥーサイが建ってから54年。造り始めてから65年経ったことになります。
コンクリートの耐用年数は約100年。
100年もたせるたには、定期的なメンテナンスは勿論ですが、建材として質の良い砂やセメントを使った場合です。
つまり、財政難により何度も工事が中止されたことを考えると、質の良い建材が使われたとは考えづらい。
さらに、工事はいく度も中止になっています。鉄筋むき出しの状態で長期間、風雨にさらされたら完成前に鉄筋の劣化が進んだことになります。
経年劣化が進んでいる事実を考えると、立ち入り禁止になる前に立ち寄ることができて良かったと感じました。
閉鎖されている凱旋門の屋上階段
ネット検索すると「凱旋門屋上からの眺めが素晴らしい」というコメントを複数見かけます。私も登ろうと、中央付近に設置されている階段に近づいたら「NO UP」と張り紙がされていました。
登れない理由を確認できませんでしたが、制服を着た威圧的な係員が「通さないゾ」オーラをだしていたので禁止されているのは間違いありません。
ここまで来て上れないことにガッカリしましたが、屋上に上がるための入場料40円が徴収されないと修繕費を捻出できなくなり困るはずです。
その費用を確保しないということは、「屋上階段、もしくは屋上に危険因子がある」そのように推察できます。
この辺りについて、分かる方がいましたら是非コメントを下さい。
まとめ
荒ばかりを述べてしまいましたが、凱旋門はラオスのクオリティーを知るよい場所です。発展途上国を見ることで先進国で暮らせるありがたさ、日本人の勤勉さやきめ細かな作業は世界の中で突出していることだと知るよい機会となりました。
是非、立ち入り禁止になる前に足を延ばしてみてください。
訪問時期:2023年1月