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ソンクラーン(水かけ祭り)楽しみ方と注意点【バンコク】

テレビ番組の特集で世界の“奇祭”として取り上げられる水かけ祭り「ソンクラーン」。
バンコクのコンドミニアムに年間100日滞在しているのに「参加したことないのは勿体ない」と考え、4年ぶりに実施された「水かけ祭り」を見に行きました。
「どの程度、水をかけられるのか?」「パスポートが濡れたらどうしよう」「スマホは大丈夫?」
不安な気持ちで一杯でしたが、水かけには一定のルールが設けられていてモラルがあることが分かりました。
今回は、バンコクの水かけ祭り「ソンクラーンの現状」と「参加にあたり注意すること」についてお伝えします。

タイの新年「ソンクラーン」の意義

日本人は1月1日に新年を祝いますがタイでは4月15日にお祝いします。
そもそも、タイ語で「ソンクラーン」は「新年」という意味です。
3日間祝日が続くため会社や学校はお休み。
多くの人が帰省して大掃除、両親にプレゼントを渡し、両親の手に丁寧に水を注いで尊敬の念を表すとともに懺悔(ざんげ)する。
年長者は年下の過ちを赦(ゆる)すとともに祝福を与えるのが習わしです。
屋外の行事は、地域の仏像や仏塔に水をかけてお清めをする。
お坊さんに布施や食事などのお供え物を捧げる。
生きた鳥や魚を自然に放つことで功徳を積むなど、仏教にまつわる重要な儀式をおこなう期間です。

水かけ祭りの意味

タイの3月~5月は1年の中で最も暑い時期と言われます。
そんな暑い時期だからこそ、タイ人は仏像や仏塔に水をかけ清掃活動をしつつ猛暑を和らげてきた歴史があります。
ソンクランの起源は13世紀のスコータイ。つまり、800年間水をかけてきた習慣を持っているのですから、彼らにとって水をかけあうことは当たりまえであり大切な宗教行事の一環なのです。

通行人に水をかける子供達(撮影:生方正)通行人に水をかける子供達(撮影:生方正)

水かけ祭りの激戦地、シーロム、カオサンロード

タイ人にとって「ソンクラーン」の期間に水をかける行為は「敬意を払う」ことであり、かけられたからといって怒ることではありません。
外国人も「郷に入っては郷に従え」。
地元の方に外国人を識別して「異文化人だったら水をかけることを止める」そんなことを求められても困ります。
そのことを理解していたので、私はパスポートやカメラを濡らされることを極端に恐れていました。
4月15日、「ソンクラーン」初日にバンコクに到着しました。
早朝だったため別荘に着くまで水をかける人を目撃しませんでした。
日中も空港施設を出たところで嫌がらせの如く待ち伏せする人や公共交通機関内で水をかける人はいないようです。
一定のモラルが保たれ祭りは執り行われています。
せっかく来たので近所だけでなく、激戦地と言われる「シーロム地区」に遠征しました。
BTSの駅を出た路上で高性能水鉄砲や貴重品を仕舞う防水バッグが売られています。
会場入り口で危険物の持ち込み等のチェックを済ませたあと、メイン通りに移動すると老若男女がずぶ濡れになりながら圧縮式の水鉄砲を撃ちながら練り歩いています。
もちろん、見学者も標的の対象になりますが、撃つ方も空気圧がなくなれば空気の注入、水がなくなれば水を補充する必要があるため嫌がらせのように撃ち続けることはできません。
それに、少し水がかかっても、外気温が高いのでヒヤッとして丁度い熱さましになります。
気を付けることは会場に入る前に濡れて困るモノをビニール袋に仕舞うことです。

会場の一角に、ドライヤーメーカーが提供する鏡とヘアードライヤーが準備されたブースがあるので、髪を乾かしてから激戦地を立ち去れる気遣いもされていました。
※入場料の徴収はありませんでした。

「シーロム」手荷物検査場(撮影:生方正)「シーロム」手荷物検査場(撮影:生方正)
ドライヤーメーカーの出店ブース(撮影:生方正)ドライヤーメーカーの出店ブース(撮影:生方正)

通常運航されない「ソンクラーン」期間中の交通機関

バンコクの水かけ激戦地といえば「シーロム」と「カオサン通り」。
「シーロム」見学後、センセープ運河を運行しているボートで「カオサン方面」に移動しようと乗り場に行くとスタッフは元よりボート待ちする客がいません。
タイ語で書かれた張り紙を翻訳アプリにかざすと「運休」でした。
タクシーで「カオサン通り」に行くと、酷い渋滞に巻き込まれるので途中で降ろされると聞いていたので行くことを諦めました。
目的を友人宅に変更して徒歩移動をしましたが、大通りで水樽を設置して水鉄砲を撃ってくる集団を要所要所で見かけましたが、道路の反対側に迂回すれば射程距離から離れるので回避することは可能でした。
ただし、ピックアップトラックに大量の水を積んで水鉄砲を撃ちまくる車両に遭遇したときは、どうすることもできないので諦めて濡れて下さい。

運行停止を示す張り紙(撮影:生方正)運行停止を示す張り紙(撮影:生方正)
通行人に水をかける集団(撮影:生方正)通行人に水をかける集団(撮影:生方正)

「ソンクラーン」で一番気を付けたいこと

「ソンクラーン」期間にコンビニでビールを購入しようとしたら、アルコールの棚がロールカーテンで覆われて購入できないようになっていました。
タイでは仏教に関する祝日や選挙前日はお酒の販売が禁止されます。
もちろん、小売店だけでなくレストランや飲食店も提供すると罰金が課せられるためBarなどのメニューはノンアルコールドリンク「モクテル」になります。
しかし、酒の販売が禁止されても酒好きな人は事前にしこたま買い込んで飲みます。
そんなワケでこの期間は飲酒によるスピード違反や追突事故、喧嘩などが多発するようです。
タイで1 番めでたい日に、飲酒運転の車に突っ込まれて病院に担ぎ込まれたら、最悪の年始です。
お祭りで浮かれることはいいことですが、危険が潜んでいることを頭の片隅に置いておいてください。

ピックアップトラックから水をかける車両(撮影:生方正)ピックアップトラックから水をかける車両(撮影:生方正)
「禁酒」を表すロールスクリーン(撮影:生方正)「禁酒」を表すロールスクリーン(撮影:生方正)

まとめ

水をかけるお祭り「ソンクラーン」ですが、誰にでもかけていいワケではありません。
職務中の警官や軍人にかけたら公務執行妨害で捕まります。
また、袈裟を着たお坊さんにかけるのもマナー違反です。
それから、人が密集する場所では「かける」「かけられる」ことに集中しているあまり、気付いたら財布がなくなっていたなんてことも起こりえるのでスリにも気を付ける必要があります。
諸々の作法が分からない外国行事。
手放しで参加して痛い目に遭わないようにブログを一読してから参加下さい。

訪問時期:2023年4月

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ABOUT ME
生方 正
生方正(うぶかた ただし) 明治大学サービス創新研究所研究員 高校卒業後に海上自衛隊に入隊。 海上自衛隊で映像に関する部内教育を受けたのち写真員となり、インド洋給油支援活動、環太平洋合同訓練など多くのミッションに参加。 撮影した写真は、部内は元より、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。 勤務の傍ら、各種節約術を駆使しながら貯蓄を行い、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資等を実施することで「億」の資産を築く。  入隊時の目標であった「南極に行く」「幹部自衛官になる」「億万長者になる」をすべて達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。 著作:「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」(あさ出版)、「攻めの節約」(WAVE出版) 朝日新聞社Webメディア「telling」にて『ミレニアル女子のための「新しいお金との付き合い方」101のルール』を連載。 オンライン授業Schooでお金に関する授業を担当。 会員数900万人 ママ向けメディア「ママスタセレクト」では、生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。 テレビ出演:AbemaTV「AbemaPrime」、BS朝日「南極日和」 ラジオ出演:NHK第1「小藪とみちょぱのとりしらベイビー」他 多数 掲載:「PRESIDENT」「女性セブン」「SPA」「日刊ゲンダイ」「マネー現代」「からだにいいこと」「アゴラ」「小学館8760」「AERA」「家主と地主」他 多数 YouTube:「本要約チャンネル」「フェルミお金大学」「越境3.0」「隣の金持ち探偵団」「【特撮と投資】ルネ岩田」「時間管理の専門家 石川和男の 『ビジネスパーソン・チャンネル』」「【沖本るり子の大部屋『著者の本棚』」「インベスターズTV」「朝カツ大盛り!!YouTubeライブ」         

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