大気汚染が酷いパキスタン北東部のメガシティー「ラホール」。
インド国境を越え「ラホール」中心に近づくに従い喉がイガイガしてきます。
日本でマスクを着けることを好まない私も進んで装着する環境でした。
今回は「ラホール」滞在中に体験した大気汚染の現状についてお伝えします
ラホール中心に近づくに従って濃くなるスモッグ
「ラホール」の大気汚染が深刻なことは前から耳にしていたため滞在を避けたいと思っていました。
しかし、インドから陸路でパキスタン入りした場合、国境の開いている時間、移動手段、宿泊施設の選択肢を考えると「ラホール」に滞在することになります。
国境付近で広がっていた青空は都市部に近づくに従いスモッグに覆われ“どんより”してきます。
「ラホール」中心部に到着した時は日が暮れていましたが、町全体が霧に覆われているようでした。
私は、公害や大気に関する知識を持ち合わせていませんが、現地の外気を吸うことが気管はもとより目に悪いと痛感しました。
あとから、調べて分かったことですがこの日のPM2.5の量は1㎥当たり125マイクログラム。世界保健機関の勧告値(1㎥当たり5マイクログラム以下)の60倍。
それでも「極めて健康に良くない」「危険」の日が続く12月~2月に比べると濃度は半分以下、恵まれた時期だったのです。
ラホールの大気汚染の原因
「ラホール」の大気汚染の原因は、農村地域のゴミ焼却、レンガ工場の煙突、自動車や工場の排ガスなど複数の要因があげられます。
ただでさえ、1200万人が生活しているため、暖房や調理に排出される排ガスだけでも凄い量です。
さらに、車両等の排気ガスは規制されていない。
ガソリンや軽油はコストを抑えているため黒い排ガスがまき散らかされる。
ラホールは山に囲まれた盆地。海から遠いこともあり新鮮な風が入りづらく空気が滞留しやすい地形。必然的に、そこで暮らす人は汚染された空気の中で暮らすことになるのです。
パキスタンのメガシティーに暮らす深刻な健康被害
旅行者が滞在する日数は長くても4~5日ですが、そこで暮らす人は汚染された空気を吸い続けることになになります。つまり、健康被害は尋常ではない。
街中は、交通量が増えるに従って空気が悪くなり、渋滞に巻き込まれると道路のど真ん中で濃度の濃い排ガスを吸い続けることになります。
しかも、車両の多くはトラック、オートリクシャー、バイク。
外気が遮断できる気密性の高い車両に乗っていない限り避けるすべはありません。
まとめ
「ラホール」の大気汚染は現地の方、特に子供に重大な被害を与えています。
そこで暮らす人々、政府も良くない状況であることを認識していますが、経済、法整備、教育、全ての面が遅れているためなかなか改善が進まないのが現状です。
私が「ラホール」の大気汚染に改善でできることは祈ることぐらいですが、酷い現状を目の当たりにしたことで、問題がほぼクリアされている日本で暮らせるありがた味を認識することができました。
「水と安全はタダでない」といいますが、23区といえども「窓を開けて換気できる」環境が在ることに感謝したいと思いました。
訪問時期:2023年4月
空気が綺麗だけでもありがたいですね
確かに、東京でも、窓を開けれるとは素晴らしいですね
本当に大気温泉は恐ろしいです!
東京の空気がキレイであることに感謝です。