億万長者の旅ブログ(インド、パキスタン、ネパール)

カラコルム・ハイウェイ「カリマバード」【フンザ】

「フンザ」滞在中に訪れたかった場所は、パキスタンと中国の国境「タシュクルガン」。
宿泊していた「カリマバード」から国境までの距離は片道100㎞。
国境が開くのは5月以降のため越境することはできませんが、どんな所なのか観ておきたかったのです。
今回は、パキスタンと中国を結ぶ道、カラコルム・ハイウェイについてお伝えします。

カラコルム・ハイウェイが建設された背景

中国国境「タシュクルガン」まで行く交通機関が見当たらなかったため、通訳とドライバーを雇いました。
1日の料金は14000PRs(7000円)で成立したと記憶していますが、この部分は支出を記録し忘れたので参考価格としてください。
午前9時「カリマバード」出発。車は20年前に日本で走っていたトヨタカローラ。
ハンザ川沿いに平行してのびるカラコルム・ハイウェイを北上します。
名前にハイウェイと付いているだけありキレイに整備された道が続くうえに、立派なトンネルも整備されています。
交通量は5分に1度対向車とすれ違う程度。需要が少ない場所に立派な道路が敷かれていることに疑問を感じましたが、トンネル入り口に掲げられた“中・パ友好”を表す看板を見て納得しました。
中国から多くの援助を取り付けて建設されたのです。


カラコルム・ハイウェイは中国のウイグル自治区からパキスタンの首都「イスラマバード」近郊までを結ぶ総延長1300㎞の道路です。
途中、カラコルム山脈を横断するため「世界一高所を通る道路」と名前が知られています。
中国にとってはパキスタン、その先への輸出入の経路の確保。パキスタンにとってはインドとパキスタン間に跨(たまが)るカシミール地区を睨んだ戦略上重要な道路。
両国の利害が一致したことで大量の陸軍工兵や建設作業員が導入され20年の歳月を費やし完工させたものです。

カラコルム・ハイウェイ(撮影:生方正)カラコルム・ハイウェイ(撮影:生方正)

アタバド湖、「パスー」、「カイバル」

出発して40分、アタバド湖に立ち寄りました。
湖と名前がついていますが、実態は川幅が広く流れが緩やかなハンザ川。日本人のイメージする湖とは異なります。
川の色はエメラルドグリーン。十分な水量があるのに周辺に草木が一本も生えていないことに異世界を感じます。
川沿いには立派な宿泊施設が建ち並んでいて、50隻近いプレジャーボートが係留されています。ラマダンが明けるまで宿泊客はほとんどいませんが、明けた後は観光客で一杯になる人気リゾート地です。

アタバド湖(撮影:生方正)アタバド湖(撮影:生方正)

40㎞進むと「パスー」というエリアに入ります。この辺りからは“とんがりコーン”を並べたような切り立った山々を観られるようになります。
また、川の一部に7色のペンキで塗られたド派手な橋がかけられています。
地元の方がワイヤーと板でこさえたような手作り感一杯のつり橋。
グーグルマップ上に「The Rainbow Bridge Passu」と表記されているので気になる方はそれを頼りに立ち寄り下さい。
橋を渡った後は、たもとに座っている人からお金を要求されます。休憩している人と思ったら集金係でした。橋の維持費として少額紙幣を渡して立ち去れば問題ありません。

7色のペンキで塗られたド派手な橋(撮影:生方正)7色のペンキで塗られたド派手な橋(撮影:生方正)
カラコルムハイウェイ(撮影:生方正)カラコルムハイウェイ(撮影:生方正)

更に進むと荒涼とした景色の中にも枯草が生えてくるようになります。
山の上に大量の雪があり、雪解け水が集まり川となっているのにほとんど植物が育たない環境が本当に不思議です。
そんな中で20頭の野生の羊の群れに遭遇しました。ガイドが車を降りて子羊を捕まえて持ち上げていました。
野生の羊は定期的に毛を刈り取られないため羊らしいかわいさはありませんが、動植物が少ない不毛地帯で出会うとホッコリとさせられます。

不毛地帯で生きる野生の羊(撮影:生方正)不毛地帯で生きる野生の羊(撮影:生方正)

「フセイン・アバド」で反転

「フセイン・アバド」のランチ(撮影:生方正)「フセイン・アバド」のランチ(撮影:生方正)

出発して2時間半、カラコル・ムハイウェイ沿いの町「フセイン・アバド」到着。
数百件の民家や商店が立ち並ぶ宿場町です。
1軒のレストランに立ち寄り昼食を摂りました。
ラマダン(断食月)中ではありますが、イスラム教徒のドライバー、通訳も同席して食事をします。「旅人はラマダンを免除される」ようです。
各人が食べたいセットメニューとミネラルウォーターを注文した合計金額は約2000PRs(1000円)。現地通貨をセーブするために、5%の手数料を支払ってクレジットカードで払いました。

食事後、レストランスタッフと通訳が会話したときに空気が変わりました。
通訳曰く、「国境は雪が残っているので4WDに乗り換える必要がある」。
中国国境までの距離50㎞。4WDの車を雇うのに20000PRs(10000円)。
先に進みたい気持ちはありましたが、現地通貨が足らなかったため諦めて引き返すことにしました。
「本当に道路状況が悪くて車を乗り換え必要があったのか」真意は分かりませんが、情報を正確に取れない、十分な現地通貨を持っていないと旅行の選択肢が狭まることを身を持って体験しました。

Iuphar Sar山を望む絶景スポット

気の毒に思ったガイドが帰路、色々と気を使ってくれ、絶景スポットに車を止めて写真を撮ることを提案してくれました。
提案を受けた5分後に目の前に切り立った山がそびえ立っています。「撮影するならここしかない」と思い路上で撮影会をしてもらいました。
どんなにいいロケーションでも、構図が不味ければいい写真になんりません。
私が最初にガイドの格好いい写真を撮り、カメラと被写体の距離、構図のとり方を教えたあと、1枚撮影したら修正箇所を伝えることを5回繰り返しました。
ガイドに背景の山の名前を聞くと「ヒマラヤ」と回答してましたが、帰国後、方角から割り出すと「Iuphar Sar」と言う山だったことが分かりました。
※もし、間違っていたらコメント覧でご指摘下さい。

Iuphar Sar山をバックに記念撮影(撮影:現地ガイド)Iuphar Sar山をバックに記念撮影(撮影:現地ガイド)

コーヒースタンド店主から商売の基本を学ぶ

風光明媚なコーヒースタンド帰路、「カリマバード」まで20㎞、風光明媚な峠にあるコーヒースタンドに立ち寄りました。
パキスタンのテレビでよく取材される有名店であり、店主がとってもユニークな人でした。
コーヒー1杯の値段は200PRs。通常の3~4倍しますが、そこは観光地価格、受け入れるしかありません。
景色も素晴らしいのですが、世界中から訪れた観光客が石や外国の紙幣に書いたメッセージの多さに驚きました。
店主の在り方しだいで、4倍高いお茶にも喜んで支出させられる、商売の基本というものを学ぶことができました。

風光明媚なコーヒースタンド(撮影:生方正)風光明媚なコーヒースタンド(撮影:生方正)
風光明媚なコーヒースタンドの棚(撮影:生方正)風光明媚なコーヒースタンドの棚(撮影:生方正)

まとめ

「カリマバード」にたどり着いたのは16時過ぎ。目的は達成することはできませんでしたが充実した1日を過ごすことができました。
翌日、ガイドと顔を合わせた時に「昨晩のニュースで、中国国境に向かう道路で土砂崩れが発生して人が亡くなった・・・」「あの時、引き返して正解だった」と話しかけられました。
土砂に巻き込まれなかったとしても帰路に立ち往生、往路なら土砂崩れが起こった場所で引き返すことになっていたのかもしれません。
インフラ整備が遅れているエリアの旅は不確定要素が多いので、事前の情報収集と時間的余裕をもって行動する必要があることを痛感しました。

訪問時期:2023年4月

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ABOUT ME
生方 正
生方正(うぶかた ただし) 明治大学サービス創新研究所研究員 高校卒業後に海上自衛隊に入隊。 海上自衛隊で映像に関する部内教育を受けたのち写真員となり、インド洋給油支援活動、環太平洋合同訓練など多くのミッションに参加。 撮影した写真は、部内は元より、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。 勤務の傍ら、各種節約術を駆使しながら貯蓄を行い、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資等を実施することで「億」の資産を築く。  入隊時の目標であった「南極に行く」「幹部自衛官になる」「億万長者になる」をすべて達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。 著作:「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」(あさ出版)、「攻めの節約」(WAVE出版) 朝日新聞社Webメディア「telling」にて『ミレニアル女子のための「新しいお金との付き合い方」101のルール』を連載。 オンライン授業Schooでお金に関する授業を担当。 会員数900万人 ママ向けメディア「ママスタセレクト」では、生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。 テレビ出演:AbemaTV「AbemaPrime」、BS朝日「南極日和」 ラジオ出演:NHK第1「小藪とみちょぱのとりしらベイビー」他 多数 掲載:「PRESIDENT」「女性セブン」「SPA」「日刊ゲンダイ」「マネー現代」「からだにいいこと」「アゴラ」「小学館8760」「AERA」「家主と地主」他 多数 YouTube:「本要約チャンネル」「フェルミお金大学」「越境3.0」「隣の金持ち探偵団」「【特撮と投資】ルネ岩田」「時間管理の専門家 石川和男の 『ビジネスパーソン・チャンネル』」「【沖本るり子の大部屋『著者の本棚』」「インベスターズTV」「朝カツ大盛り!!YouTubeライブ」         

POSTED COMMENT

  1. モーモーさん より:

    写真がかっこいいですね。やはりお金は何をするにも大切かもと思いました

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