インド東の玄関口、コルカタに渡航前に、よくない情報が目に止まりました。
「コルカタ空港で現地通貨を手にできなかったブロガーが、重たい荷物を背負ったまま両替所まで5㎞歩いた。」
「人口450万人を抱える大都市に在る国際空港に両替所がないワケない。」
「なかったとしても、ATMの1つや2つは設置されているはず。」
そんな風に考えますが、インドはそんな期待を見事に裏切る国です。
今回は、「コルカタでインドルピーを賢く入手する方法」をお伝えします。
コルカタ空港の両替所はなるべく避けるべき
空港内に両替所がないので、空港出口にたむろする闇両替商と喧々諤々やり取するYouTube動画があります。
国際空港に両替所がないことに驚きましたが、調べると、入国審査カウター手前と、空港出口の2か所にあることが分かりました。
営業時間は24時間、日本円にも対応しています。
これで、「両替の問題は解決」と思ったのですが、大きな落とし穴があることも分かりました。
落とし穴の正体はズバリ、「レートが悪い」ことに加え「3%のコミッションを取る」こと。
市内の両替商が集中するエリアと比べると1割多く手数料を取られます。
3万円を現地通貨に替える予定だった私は、3000円余分に手数料を支払うことになります。
インドのATMキャッシングは万能ではない
海外の空港に到着したとき、ATMで現地通貨を用立てている方も多いと思います。
パネル操作が日本のモノと大きく変わらないため英語が苦手な方でも出金できます。
また、人を介さずに入手できるので、誤魔化しも数え間違いも起こりません。
さらに、受取る紙幣は新券であり、偽札をつかまされることもありません。
便利なキャッシングですが、下記のようなデメリットもあります。
・カードに適合しないATMでは出金できない
・カードを飲み込まれることがある
・現金補充がされていない、停電時は利用できない
・手数料がかかる他に、返金まで金利がかかる
1番のデメリットは「設置されていなければどうすることもできない」ことです。
コルカタ空港にATMはありますが、設置されているのは出発ロビー。
つまり、到着した人がたどり着けない場所に在るのです。
到着ロビーに設置した方が10倍以上、手数料が稼げるのに、経済合理性を求めていないのか?
他の利権者に忖度して置けないのか分かりませんが、国際線の到着ロビー(T2)にATMはありません。
コルカタ空港の賢い両替方法
インド入国時、私のインドルピーの所持金は150Rp。
2023年に旅行したときの残金です。
空港から町の中心部までの移動は、空港バスで50Rpです。
主要バス停で下車して地下鉄に乗れば、旅行者に便利な「サダルストリート」まで10Rpで移動できます。
つまり、公共交通機関の発達しているコルカタは60Rpあれば空港から両替所が立ち並ぶエリアまで移動できるのです。
現地通貨を全く持っていない人は1000円、米ドルだったら$1を現地通貨に替えるだけで有利なレートで交換可能な両替所まで移動できるのです。
つまり、空港内での両替を最低限にとどめることが賢い選択なのです。
サダルストリートの両替所が密集しているエリアはGoogleマップを参照ください。
両替より深刻なインドルピーお札問題
1万円を両替して手にする現地通貨はおよそ5600Rp。
必然的に500Rp×11枚と100Rp×1枚で渡されます。
ここで問題なのは、インドの大概の商店が、お釣りを準備していないため500Rpはもちろん、100Rp紙幣での受取りを断ってくるケースが多いことです。
500Rp を受取る場所は、売り上げ単価の大きい、ホテルや旅行代理店、外国人が利用するレストラン、地下鉄のチケットオフィスくらいです。
つまり、現地通貨を入手しても最低でも100Rp紙幣に両替しないと喫茶店や屋台、タクシーの支払いに使えないのです。
私は、この問題を解決するために、複数ある両替屋の中でレートのよい店で、5000Rpを100Rp紙幣×50枚で受取れる交渉をしました。
数えるのが面倒ですが、こうしておくことで街中で使える使い勝手のよい紙幣を手にすることができるのです。
インドで両替するときはレートもですが、受け取る紙幣の金種も考慮することが大切です。
まとめ
始めて訪れた国で、現地通貨がなければ旅が始まりません。
「人口の多い国際空港だから」「世界的に信頼ある日本円だから」と過信していると苦労することになります。
渡航前に事前情報を集めると共に、基軸通貨の米ドルを持っておくことが大切です。
また、ボロボロの紙幣が当たり前に流通するインドですが、両替商はこちらの出す紙幣のコンディションをとても気にします。
中央上部に4㎜の切れが入った紙幣は突き返されました。
他にも、ホログラムの入っていない福沢諭吉の旧1万円札も他国で受け取ってもらえなかったことがあります。
海外に持ち出す紙幣は、ピン札に近いキレイなモノを持って行くようにしてください。
次回は、「夜中にコルカタ空港に到着した時の対処方法」についてお伝えします。
訪問時期:2024年1月
1Rp=1.8円