バンコクの中心地、アソックから東に約9㎞、「飛行機の墓場」と言われる深夜番組などで特集される珍スポットがあります。
先月、そこを訪れたので、そのことについてお伝えします。
片道120円で行くには「地下鉄」と「ボート」を使う
飛行機が横たわっている場所はバンカーピ区、大通りに面した場所なので、タクシーやグラブタクシーを使って行くことも可能です。しかし、運転手に知られている場所ではないため、出発前に住所を入力してもらうか、自分でナビゲーションする必要があります。
中心部からのタクシー代は100~200バーツ(日本円で350~700円)。日本人からしたら安い金額ですが、経済発展を遂げてボッタクリが少なくなったとはいえ、私はまだタクシーに悪いイメージがあるのでトラブルを避けるために利用を避けています。
他の移動手段がないか探したところ、ボートで行けることが解りました。しかも、目的地は「センセープ運河ボート」の終点から徒歩3分の場所にあるのです。
アソックからの行き方
a.バンコクの地下鉄MRTで1区間北の「ペッチャブリー駅」に移動B16(56円)
b.「ペッチャブリー駅」2番出口から南方向に徒歩1分「アソック ポート」に移動
c.川に向かって左(東方向)に進むボートに乗込み最寄りの船着き場Wat Sriboonreungで下船 B17(約60円)
d.終点のWat Sriboonreungから橋で対岸に渡り2分も歩けば、目的の飛行機の墓場に到着。
ボート乗り場には英語表示の行先表示板が出ているほかに、無料Wi-Fiが使えるので、現地SIMを入れていない人でも登録することでネットにアクセス可能
飛行機の墓場住所:Ramkhamhaeng Alley 103, Hua Mak, Bang Kapi District, Bangkok 10240
飛行機の墓場を管理しているのは、複数のホームレス家族?
敷地に入ろうとしたところで、ハンモックで寝ていた男に遮られました。入場料を要求するのではなく、立入りを禁止されたので閉鎖されてしまったのかと思いましたが、ゲートに行って入場料を支払うことを告げると通してくれました。
航空機まで30mの位置まで近づいたとき、別の男がバイクで近寄ってきて、B200(700円)を支払うことを要求。「料金を再請求されたくないので、ゲートで支払う!」と伝えると退散。
ゲート付近には3~4家族分の人々が機体を改造した家で暮らしていました。大人は談笑、子供達は鬼ごっこ、鶏は餌をついばみ、犬は昼寝。のどかな空気が流れています。
敷地は、ちょっと狭い小学校の校庭に、大型旅客機B-747、MD-80等が横たわっている感じです。グーグルアースで確認することができます。
私が訪れたのは平日の午後、西洋人5~6人、韓国人2人、中国人2人が見学していました。年間得られる入場料を考えたらバカにできない儲けになります。
30人×365日×700円=760万円 3家族で分配したら1家族255万円以上。
しかも、彼らは飛行機のメンテナンスや安全管理をするわけでもなく、入場料を徴収するだけ!ボロイ商売です。
見応えがあるB級スポットなのに旅行雑誌に取り上げられない理由
航空機の墓場のメインはなんといってB-747。あのデカイ機体のコックピットや各客室、貨物室を自由に見て回れるほかに、機体の断片を間近で見ることができるのです。
しかし、手すりや安全ロープといった措置がまったくとられていません。飛行機から落下した、機体が崩れて怪我をしたとしても自己責任です。
機内の壁も、いたるところ剥がされていて断熱材がむき出し状態になっています。グラスウールのような素材が使われていたので長い時間滞在すると呼吸器系に悪影響を及ぼすと思います。
興味深い場所ではあるが出版社も「皆さん訪れて下さい!とお勧めできない」そんな事情が伺えます。
バンコク滞在が半日空いたら訪れたい、そんな隙間スポット
飛行機マニアではない私でも、行って良かったと思いました。
日本にいたら絶対に見られない光景、インスタ映え間違いなしの珍スポ。
バンコク滞在で時間が余ったら、飛行機の墓場を見るのも悪くありません。往復の船上からはバンコクの人々の暮らしがたくさん見れるので、いい想い出になると思います。
しかも、船代はB17(約60円)、「行かなきゃ損です。」
まとめ
飛行機好きはもちろん、そうでない人もでも行く価値がありますが、入場料の渡し方、航空機内の移動など安全には気を付ける必要があります。
復路の船上から見る夕日はキレイでしたよ。