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世界遺産「バナウェ」よりも立派な「ボントック」【フィリピン】

フィリピン、バギオ留学中の1番の楽しみは、週末に出かける地方旅行。金曜夜に長距離バスに乗れば、ルソン島北部にある全てのエリアに行くことができます。
「地球の歩き方」を見ながら旅のプランを立て、旅行好きな地元の語学教師に旅程を確認してもらう。旅をブラッシュアップするとともに自分の語学力を磨くことができる効率のよいやり方です。
今回は、語学留学中に訪れたルソン島北部にある見事な棚田(たなだ)のある町「ボントック」についてお伝えいたします。

立派な棚田はあっても観光客に知られていない町「ボントック」

マリコン村の棚田(撮影:生方正)マリコン村の棚田(撮影:生方正)
ボントック市内(撮影:生方正)ボントック市内(撮影:生方正)

フィリピンの立派な棚田というとイフガオ族が2000年前に開墾した「バナウェ」を思い浮かべる人が多いと思います。しかし、「バナウェ」の北20㎞に位置する町、ボントックにも負けず劣らず立派な棚田があります。
ボントックはフィリピンのマウンテン州の州都。マウンテンと名前がついているだけあり山の中にある人口2.5万人の町。商業施設はチコ川沿いに集中しているので30分も探索したら見るモノがなくなり、夜はすることがなくなる平和なところです。
この町の1番の目玉は、ボントック族の先祖が数百年かけて作り上げた棚田です。グーグルマップを航空写真に切り替えて拡大して見ると町の周辺が巨大な棚田に囲まれていることが解ります。
特にマリコン村の棚田は見応えがあり、複雑に入り組んだ巨大棚田を見ることができます。
ルソン島の北にある主要都市バギオからボントックに行くのには高速バスで8時間。バナウェから車で1時間の距離なのに観光地化されていないので、実際に足を運ぶ人は少ないのが現状です。
現に学校の先生でボントックに行ったことがある人は誰もいませんでした。また、ボントックに到着したときBooking.comで宿泊場所を探したら該当するホテルが1件もでてきませんでした。

棚田の秘境、マリコン・ライステラスへの移動はジプニ―

ボントックの中心部からマリコン村(Maligcong Village)に移動するには、現地の乗り物「トライシルク」をチャーターするか、朝夕2便しかないジプニーに乗るしかありません。
私は、朝8時発のジプニーを選びました。ドライバーにマリコン村まで行きたいことを告げると、屋根の上に乗るよう指示をうけました。同じ料金を支払って、シートがないのは不公平だと思いましたが、屋根の上に乗って公道を移動できる機会は滅多にないので運動神経がいい方は屋根上での移動をオススメします。
ジプニーの屋根上は、稲穂の束を運ぶ男、犬を連れている老人を含め大人10人。100%を上回る乗車率、道は上り坂、ノロノロ進むジプニーから振り落とされる心配もなく車窓とは一味違う眺めを楽しむことができます。
途中2~3か所、道を横切る低い電線があるので、首を屈めないと大怪我をする可能性のあることを気にとめておいてください。

ジプニーの屋根の上から見る景色(撮影:生方正)ジプニーの屋根の上から見る景色(撮影:生方正)

始発のボントック中心地からマリコン村までの乗車時間は30分。料金は25ペソ。わずか50円で貴重な体験をすることができます。

水と体力が必要なマリコン・ライステラス観光

ジプニーを下車して直ぐの所に、観光案内所を兼ねた小さなサリサリストアー(雑貨店)があります。その軒先で入域に必要な個人情報を記入する必要があります。入域料を支払ったかについては思い出せませんが、水を買ったついでに、杖を貸していただいたことは覚えています。
私が訪れたのは2月上旬、このエリアでは、田んぼに植える苗を育てている真最中でした。
約30分棚田を上り降りしながらビューポイントにいき、また30分かけて戻るだけのコースですが、田んぼの美しさを堪能することができました。
ボントックのあぜ道は、バナウェよりしっかりとしていて、崩れている場所が少ない印象を受けました。昔、首狩りの習慣があった地域の人々が米作を取り入れ、何百年と開墾し続けてきた結果が今に残されているのです。
聞く所によると、今は耕す人が減ってしまったので、棚田の面積は昔の方が広かったのだとか。

マリコン村散策中にすれ違った観光客は僅か5組、外国人は2~3名だけでした。とってもキレイな棚田なのに多くの旅行者に見てもらえないことが残念だと思いましたが、帰りの交通手段がなくて1時間かけて町まで歩く羽目になったことを考えると、それもやむを得なし。
稲穂を寝かせて苗を作る

まとめ

世の中には立派な観光資源があっても交通インフラや宣伝が足力が足らなくて、眠っている場所がある!典型的な場所がボントックでした。
世界遺産バナウェの棚田に長く滞在できる方がボントックまで足を伸ばせたら多くの発見を見いだせるはずです。

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生方 正
生方正(うぶかた ただし) 明治大学サービス創新研究所研究員 高校卒業後に海上自衛隊に入隊。 海上自衛隊で映像に関する部内教育を受けたのち写真員となり、インド洋給油支援活動、環太平洋合同訓練など多くのミッションに参加。 撮影した写真は、部内は元より、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。 勤務の傍ら、各種節約術を駆使しながら貯蓄を行い、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資等を実施することで「億」の資産を築く。  入隊時の目標であった「南極に行く」「幹部自衛官になる」「億万長者になる」をすべて達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。 著作:「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」(あさ出版)、「攻めの節約」(WAVE出版) 朝日新聞社Webメディア「telling」にて『ミレニアル女子のための「新しいお金との付き合い方」101のルール』を連載。 オンライン授業Schooでお金に関する授業を担当。 会員数900万人 ママ向けメディア「ママスタセレクト」では、生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。 テレビ出演:AbemaTV「AbemaPrime」、BS朝日「南極日和」 ラジオ出演:NHK第1「小藪とみちょぱのとりしらベイビー」他 多数 掲載:「PRESIDENT」「女性セブン」「SPA」「日刊ゲンダイ」「マネー現代」「からだにいいこと」「アゴラ」「小学館8760」「AERA」「家主と地主」他 多数 YouTube:「本要約チャンネル」「フェルミお金大学」「越境3.0」「隣の金持ち探偵団」「【特撮と投資】ルネ岩田」「時間管理の専門家 石川和男の 『ビジネスパーソン・チャンネル』」「【沖本るり子の大部屋『著者の本棚』」「インベスターズTV」「朝カツ大盛り!!YouTubeライブ」         

POSTED COMMENT

  1. 宇海 より:

    観光資源があっても観光地化されていないとなかなか行こうと思えなかったのですが、この記事を読んでに訪れる人がいないからこそ行ってみたい気もしました。
    旅行に慣れてきたら色々なところに行ってみたいです

    • tada より:

      宇海さん、旅は良いですよ~。
      機会を作って色々な所に行ってみてください、人生観が広がるはずです。

  2. モーモーさん より:

    まだまだ未開拓な観光資源がありそうですね^_^
    一度行くだけでも人生観が変わりそうです

    • ubukata より:

      フィリピンもそうですが、日本にも凄い観光資源が埋もれている場所って実は多い気がします。
      隠れスポットを上手に写真を撮ったら凄く注目されて、人気観光地になると思います。

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