億万長者の知恵袋(旅行編)

地域共通クーポン(電子クーポン)の落とし穴

観光庁が推進している「GOTOトラベルキャンペーン」。コロナの影響をもろに受けている観光業界とその周辺の経済を活性化させるのに税金を使うことは、悪くない政策だと思います。
上限が決められているとはいえ、宿泊費が35%割引され、15%が地域共通クーポンとして還元されるならこの機会に家族で旅行に行くのも悪くない選択です。
しかし、先日、地域共通クーポンで困った事態に直面しました。皆さんは旅行中に困らないよう一読ください。

目次
1. デジタル地域共通クーポンは利用する前に発券手続きが必要
2. 紙クーポンに比べて、利用できるお店が極端に少ないデジタルクーポン
3. 利用しづらいデジタルクーポンを賢く使う方法
まとめ

デジタル地域共通クーポンは利用する前に発券手続きが必要

先週、別荘購入を検討するために河口湖周辺の不動産屋を訪問しました。担当者の対応できる時間が15時以降だったため、物件調査が終わったのは17時。日没が迫る時間でした。
河口湖周辺は有名な別荘地ですが、温泉地ということもあり多くの宿泊施設が立ち並んでいます。さっそく、宿泊予約サイトで検索すると手頃なホテルが見つかりました。当日でもGOTOキャンペーン適応、地域クーポンをもらえるホテルを予約しました。
チェックインを済ませ、温泉に浸かっているときに「地域クーポン券」を受け取っていないことに気づきました。部屋に戻りフロントに確認したところ「受け取りは電子クーポンなので予約サイトの方で手続き下さい」との回答。
早速、予約確認メールを確認してクーポンを発行することができました。
実施要項を確認しながらの手続きだったため発行までに10分かかりました。
スマホ操作に慣れていな人、めんどうくさがりの人はクーポン取得までに大きなハードルがあり、実際に発行できない人、発行を諦める人も多いと思います。
つまり、デジタルクーポンは使いづらいクーポンのため、事前に使い方を調べておきたいクーポンなのです。

デジタルクーポンは、利用できるお店が極端に少ない

翌日、ホテルをチェックアウトする前に、お土産を購入しようとレジで会計したところ「申し訳ございません、当館ではデジタルクーポンはご利用できません」との回答。
私の確認ミスであり、ホテル側に全く落ち度はありません。しかし、なぜ、紙とデジタルクーポンの2種類を用意する必要があり、利用できない店を作っているのか?
利用者が混乱するばかりか、会計をするお店側の業務も煩雑にしているように見えます。
デジタルクーポンの使えるお店を調べたところ、周辺で使えるお店は1軒だけ、お土産を買いにわざわざ500m離れたホテルに行きたいとは思いません。
しかたがないので帰路に立ち寄れるコンビニで使うことにしました。
しかし、この時にはデジタルクーポンの使い勝手の悪さに怒りを覚え、地域にお金を落とすという気持ちは失せ、「どうせなら、額面ピッタリの切手を購入してやろう!」といった気になっていました。
結局、20~30㎞離れたセブンイレブンに立ち寄り、切手を購入しようと店員に確認したところ「タバコやお酒には使えるが、クオカードや切手には使えない」と回答されました。
確かに、地域共通クーポンで金券を買われて帰られたら地域にお金は落ちないのと同じことになります。
仕方なしに、差し入れに使うインスタント味噌汁を大量に購入しました。

ホテルの外観(撮影:生方正)ホテルの外観(撮影:生方正)

利用しづらいデジタルクーポンを賢く使う方法

帰宅後にデジタルクーポンについて調べたら使うのにはいくつかの要件があることが見えてきました。
①デジタルクーポンを申請できるのはチェックイン当日の15時以降
②利用期間は翌日の23時59分まで
③利用できる店舗は利用エリア内の電子クーポン利用可能店舗
④宿泊費や公共料金の支払い、乗車券や金券など換金性の高いモノなどは購入できない

政策が定められたとき一定のルールが必要なことは理解しています。また、利用者はそれを遵守する必要があることも解かります。
しかし、デジタルクーポンにも問題がありそうです。
①スマホやパソコンを使いこなせる人でないと発券できないことがある
②利用できるお店が紙のクーポンに比べ1/5程度と少ない
③使い方が知られていないため、ホテルのフロントに質問してもきちんとした回答を得られない場合がある
④そもそも、多くの人がデジタルクーポンの存在を知らない

頭のいい官僚の皆さんが作られたキャンペーン。現行のルールや公平性を考慮して作ったのでしょうが、シンプルで使いやすい紙のクーポン以外を作る必要があったのでしょうか?
デジタルクーポンに関わるシステム業者にお金を落とすためなのでは?と疑いたくなります。

まとめ

使い勝手の悪いデジタルクーポンが発行されても使わないのは勿体ないことです。上手に使うためには、どこで使えるかを事前に知っておく必要があります。
該当のお店は入り口にステッカーが貼ってあると説明されていますが、簡単に見つかるモノではありません。事前にGOTOトラベル事務局の地域共通クーポン取扱店舗検索マップを使って宿泊場所周辺にないか検索してから出かけて下さい。

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ABOUT ME
生方 正
生方正(うぶかた ただし) 明治大学サービス創新研究所研究員 高校卒業後に海上自衛隊に入隊。 海上自衛隊で映像に関する部内教育を受けたのち写真員となり、インド洋給油支援活動、環太平洋合同訓練など多くのミッションに参加。 撮影した写真は、部内は元より、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。 勤務の傍ら、各種節約術を駆使しながら貯蓄を行い、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資等を実施することで「億」の資産を築く。  入隊時の目標であった「南極に行く」「幹部自衛官になる」「億万長者になる」をすべて達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。 著作:「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」(あさ出版)、「攻めの節約」(WAVE出版) 朝日新聞社Webメディア「telling」にて『ミレニアル女子のための「新しいお金との付き合い方」101のルール』を連載。 オンライン授業Schooでお金に関する授業を担当。 会員数900万人 ママ向けメディア「ママスタセレクト」では、生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。 テレビ出演:AbemaTV「AbemaPrime」、BS朝日「南極日和」 ラジオ出演:NHK第1「小藪とみちょぱのとりしらベイビー」他 多数 掲載:「PRESIDENT」「女性セブン」「SPA」「日刊ゲンダイ」「マネー現代」「からだにいいこと」「アゴラ」「小学館8760」「AERA」「家主と地主」他 多数 YouTube:「本要約チャンネル」「フェルミお金大学」「越境3.0」「隣の金持ち探偵団」「【特撮と投資】ルネ岩田」「時間管理の専門家 石川和男の 『ビジネスパーソン・チャンネル』」「【沖本るり子の大部屋『著者の本棚』」「インベスターズTV」「朝カツ大盛り!!YouTubeライブ」         

POSTED COMMENT

  1. モーモーさん より:

    地域クーポンもよく調べておかないと、使えない事がよくわかりました。
    何事も事前に準備が大切かもと思いました
    忙しい人、スマホ苦手な人は利用が難しいかもですね

  2. 宇海 より:

    紙のクーポンのホテルに泊まったことがありますが、どこで地域クーポンが使えるか調べていないと使える店を探すのに時間がかかっていました。電子クーポンは紙より使いにくいということを知り、事前に検索していこうと思いました。

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