世界自然遺産「奄美大島」グルメと観光、一人旅

奄美大島バイクで一周、立ち寄りたい観光地(後編)

鹿児島市と沖縄本島のほぼ中間に位置する「奄美大島」は東京都23区より広い面積を誇る日本で5番目に大きい島です。
高温多湿の亜熱帯海洋性気候が育んだ豊かな森と海。
固有性の高い動植物が生息していることから2021年7月に世界自然遺産の仲間入りを果たしたばかりです。
今回は、コロナ明けに観光客が押し寄せること間違いなしの南の島「奄美大島」をレンタルバイクで一周するときに立ち寄りたい場所(後編)についてお伝えします。

車の移動が基本の奄美、カフェを探すのにも一苦労

「ハートロック」を見学した後に困ったのは、周辺に時間を潰す場所がなかったことでした。
エンジンのかからなくなったスクーターを停めた場所から、半径1㎞以内にあるカフェは2軒。歩いて行ったのに、どちらも営業自粛と定休日。
バイク屋の迎えが来る時間まで残り30分のところで雨が降ってきました。
横風を緩和できそうな植込みの隅で小さくなって折り畳み傘の下でやり過ごしましたが、車を駐車する人から見たら完全に不審者。
せっかく、旅行に来ているのに「惨めな思いをするのは何故」。
ネガティブに引っ張られないように、耳元で流れる音声コンテンツに集中しました。

車で移動することが基本の奄美大島。
車両がトラブると簡単に他の交通手段に切り替えるのが難しい場所であることを肌身で感じました。

レンタルバイクが故障した場合の2つの措置

傘をさして縮こまりながら音声コンテンツに集中していると、缶コーヒーを持った手が目の前に現れました。
故障してから2時間後、バイク屋のご主人が到着。
セルモーターが動くのにエンジンがかからない症状だったのでプラグ交換をしてもらいましたが改善されず。この瞬間、バイク一で島一周する予定は断たれました。
ご主人の代替え案は「バイク屋に戻ったあと同じ排気量のバイクを3日間無料で貸し出し」する。
私の要望は「週間天気予報が雨続きなので、天気のいい本日中に島一周をやりとげたい」
結局、バイクを後部座席に固定して本日観光予定だった場所をバイク屋の車で周ることで落ち着きました。

故障バイクを後部座席に搭載(撮影:生方正)故障バイクを後部座席に搭載(撮影:生方正)

「あやまる岬」奄美十景に選ばれた絶景ポイント

「あやまる岬」は奄美大島の北東に出っ張っている「奄美十景」に選ばれた岬です。
海を一望できる高台は「観光案内所」「カフェ」「お土産屋」が併設されゆっくり過ごすのに適した気持ちいい場所です。
一面に芝生が敷かれているので、来園した観光客、地元の方々は思い思いの場所で、ドリンクを飲みながら海を眺めています。
私が滞在できる時間は20分。忙しいご主人を付き合わせているので自ら時間を区切りました。
展望台で写真を撮ったらベンチに移動して景色を眺めながら弁当を完食。
せわしない滞在でしたが、新鹿児島百景にも選ばれるキレイな場所を条件付きでも立寄ったことは一生忘れない気がします。
※名前の由来:こんもりとした丸い地形が「綾」に織りなす「まり」に似ていること

日本の在来種“トカラ馬”が観られる「あやまる牧場」

「あやまる岬」に立ち寄ったついでに、ご主人が連れてきてくれた場所は「あやまる牧場」。岬から車で1㎞内陸に入った場所です。
入場料もなく「喜界島」で飼われていた“トカラ馬”という2回り身体の小さな在来馬を見ることができます。
おとなしい気性をしていため、近くから餌を食べる姿を見ることができるのでお子さん連れの家族にオススメです。
僅か5分ではありましたが、思わぬご主人の粋な計らいに感謝です。
「あやまる岬」に立ち寄る予定のある方は、こちらにも足を延ばしてみてください。

あやまる牧場(撮影:生方正)あやまる牧場(撮影:生方正)

大浜海浜公園「見はらし広場」から奄美ブルーを眺める

名瀬市街地から10分走行した海岸線にある大浜海浜公園「見はらし広場」
展望台から眺める“奄美ブルー”(東シナ海)がとってもキレイです。
海辺は白い砂浜。敷地内に奄美海洋展示館がありウミガメに餌やり体験ができるようです。
「見はらし広場」の滞在は僅か5分だったので、カメに餌をあげられませんでしたが、次回来ることがあったら挑戦したいと思います。

大浜海浜公園「見はらし広場」(撮影:生方正)大浜海浜公園「見はらし広場」(撮影:生方正)

奄美名物、ガジュマルに飲み込まれた「田検のバス停」

県道79号線沿いを走行中にガジュマルに飲み込まれた“古いバス待合所”を見かけました。
あまりにも“映える”場所だったので5分停車してもらい見学しました。
場所は、宇検村の田検(たけん)集落、海沿にあるバス停です。
奄美大島の妖怪“ケンムン”が住んでいたと伝説が残る巨木です。
この景色を作るのに何年かかったことか?
この先、何年この景色が続くのか?
20年後の景色を見たくなる場所です。

田検のバス停(撮影:生方正)田検のバス停(撮影:生方正)
田検のバス停(撮影:生方正)田検のバス停(撮影:生方正)

まとめ

朝8時に島一周に出発して、帰り着いたのは夕方5時半。
故障したバイクのピックアップに2時間のロスがあったため島の北部を周るのを断念しましたが、トラブルがなかったら125㏄バイクで一周は可能だったと考えます。
当初の目的は達成できませんでしたが、車中で伺ったレンタルバイク屋の御主人の話が興味深かったです。
国内放浪を始めて16年、奄美の魅力にひかれ島の住人となり15年。
宿とレンタルバイク屋の経営をさせて生計を立てている。
一般常識で考えると、社会的な落伍者に見えますが、こういう変わった人がいるお陰で、離島の地でバイクと宿が使えるワケですから感謝です。
夫婦で営まれている“ゲストハウス昭和荘“もとっても味のある宿でした。

奄美大島滞在期間:2021年9月2~9日

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生方 正
生方正(うぶかた ただし) 明治大学サービス創新研究所研究員 高校卒業後に海上自衛隊に入隊。 海上自衛隊で映像に関する部内教育を受けたのち写真員となり、インド洋給油支援活動、環太平洋合同訓練など多くのミッションに参加。 撮影した写真は、部内は元より、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。 勤務の傍ら、各種節約術を駆使しながら貯蓄を行い、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資等を実施することで「億」の資産を築く。  入隊時の目標であった「南極に行く」「幹部自衛官になる」「億万長者になる」をすべて達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。 著作:「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」(あさ出版)、「攻めの節約」(WAVE出版) 朝日新聞社Webメディア「telling」にて『ミレニアル女子のための「新しいお金との付き合い方」101のルール』を連載。 オンライン授業Schooでお金に関する授業を担当。 会員数900万人 ママ向けメディア「ママスタセレクト」では、生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。 テレビ出演:AbemaTV「AbemaPrime」、BS朝日「南極日和」 ラジオ出演:NHK第1「小藪とみちょぱのとりしらベイビー」他 多数 掲載:「PRESIDENT」「女性セブン」「SPA」「日刊ゲンダイ」「マネー現代」「からだにいいこと」「アゴラ」「小学館8760」「AERA」「家主と地主」他 多数 YouTube:「本要約チャンネル」「フェルミお金大学」「越境3.0」「隣の金持ち探偵団」「【特撮と投資】ルネ岩田」「時間管理の専門家 石川和男の 『ビジネスパーソン・チャンネル』」「【沖本るり子の大部屋『著者の本棚』」「インベスターズTV」「朝カツ大盛り!!YouTubeライブ」         

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