小学校の授業で必ず教わる「鉄砲が伝来した場所、種子島(たねがしま)」。
多くの日本人が興味を持つ場所ですが、実際に訪れる人は少ないのが現状です。
場所は鹿児島市から100㎞南。日本で9番目に広い面積を有する離島、1つの市と2つの町の合計人口は3万人。
今回は、日本で唯一、宇宙センターがある島「種子島」一周ツーリング(後編)についてお伝えします。
JAXA種子島宇宙センター名物「ロケットカレー」
種子島が他の離島と大きく異なる点は「宇宙センター」があることです。
島の南に位置する日本最大のロケット発射場の総面積は東京ドーム207個分(970万㎡)。
世界一美しいロケット発射場と異名をもつセンターです。
そんな貴重な場所を1日2回(3月~11月は1日3回)ガイドによる解説付きで周れる無料ツアーがあります。
参加には事前予約必須ですが、私は当日9時半に宇宙科学館に電話して13時からの席を確保することができました。(3か月前から予約可能)
ツアー申し込みしていない人もセンター敷地内に入ることができます。
私は10時半に入門してバイクであっちこっち下見を済ませました。
また、12時から宇宙センター職員が利用するレストランが開くのに合わせ名物のロケットカレーを注文。本物のロケットを遠目に喫食しました。
この場所で、親子揃ってカレーを食べることができたら一生記憶に残る思いになると思います。
※天候や試験作業等によりツアーが変更や中止となることもあります
種子島宇宙センターツアー
ツアー開始15分前に宇宙科学技術館で受付を済ませると腕に“Museum”と書かれたリストバンドが巻かれます。
ツアー開始数分前に案内してくださるガイドさんが現れ注意事項を達せられます。
この日の見学者は2人、移動手段は通常通り大型バス。
見学できる場所は、ロケット発射場、ロケットガレージ、総合司令塔の3カ所。
広い敷地を移動中の車内でセンターや施設の説明をしてもらえます。
例:発射場がこの地に造られた理由
① ロケットを打ち上げる場所は地球の自転エネルギーを使える赤道が理想的である。
南に造りたかったが、計画したとき小笠原諸島、沖縄はアメ
リカの領土であった。
② 施設建設に必要な面積が入手でき土地造成がしやすい。
③ 通信・電力・水源が確保できて交通の利便性がよく、人員・資材・機材等の輸送がしやすい。
④ 人口密集地帯からなるべく離れている。
⑤ ロケットの飛んでいく南東方向が海であり、沿岸漁業者の理解が得られる。
このような丁寧で分かりやすい説明をしてくれるため、新しい知識に触れる貴重な機会となりました。
1つ残念だったことは、ロケットガレージ以外の見学場所は撮影が禁止されていたことでした。最先端の技術の保全、保安警備を考慮すればやむなし。
「広田遺跡」弥生文明の墓地遺跡
種子島宇宙センターの敷地から5分離れた場所に弥生文明後期~古墳時代に作られた大規模な墓地遺跡が残る広田遺跡があります。
昭和32~34年に発掘が行われ157体の人骨と90基の墓、44000点の貝製品が発見され国の重要文化財に指定されている場所です。
美しいビーチ沿いにあるなんとも不思議な空気の漂う場所です。
宇宙センター~波に削られてできた洞窟が有名な「千座の岩屋(ちくらのいわや)」経路にあるのため是非、立ち寄っておきたい場所です。
戦艦大和沈没位置が示される夕暉が丘
種子島のフェリー乗り場から1㎞東に「景勝ロマンの丘」と呼ばれる公園があります。
正式名称は「夕暉が丘(ゆうきがおか)」。市街地を展望できるこの場所は「戦艦大和他艦船沈没位置図」を示す碑が置かれています。
海上特攻作戦に向かった大和。目的地、沖縄に到着する前に9発の魚雷攻撃を受け2787名の英霊と共に沈没しました。
沈没している場所は石碑に開けられた穴を覗いた先です。
夕暉とは夕日の光、日の入りを示す言葉。
島一周ツーリングを終える直前に立ち寄った夕暮れ時。先の大戦で散華された英霊に手を合わせることができたのも「何かの巡り合わせ」のように思えました。
まとめ
長年、気になっていた鉄砲伝来に関する名所及び宇宙センターを見学できたことは、自分にとって大きな収穫でした。
しかも、かかった交通費は数千円。
しかし、起伏ある種子島を排気量50㏄の原付で周るのは思ったより骨が折れました。しかも、南国とはいえ1月の気温は高くないため疲労が蓄積します。
1日で島一周される方はレンタル費用が多少高くなっても排気量の大きいモノを選択することをオススメします。
本日の走行距離:154km
種子島滞在期間:2022年1月16~19日
種子島、以外と訪れる方がすくないのは以外でした。一回行ってみる価値はありそうです
是非、お子さんと宇宙センターに!