億万長者の旅ブログ(ミヤンマー2020年)

ミャンマー鉄道1等列車、イェー~ヤンゴン20時間の旅

イェーからヤンゴンまでバスで移動すると3回の乗換えが必要です。
鉄道ならピードが遅くても乗換えなしでヤンゴン都心まで行くことが可能です。
今回、どれくらい遅く走るのか?
車内での人間模様はどんな感じなのか?
確かめるために乗車しました。
今回は、「イェー~ヤンゴン20時間の旅」をお伝えします。

イェーからヤンゴンまでのバスルート

イェーからヤンゴンにバスで移動する場合、イェー→モーラミャインのバスターミナル→別のバスターミナル→ヤンゴン郊外→都心。
所要時間、約11時間。
私は体調が悪かったので、重たい荷物を持って3回乗り換えをするくらいなら、16時間かかっても直接、ヤンゴン都内まで行く鉄道を選びました。
人生で一番長い列車移動の始まりです。

時間通りに出発しない始発列車

12時にホテルをチェックアウトしてバイクタクシーでイェー駅に移動、料金1000チャット(約80円)。

ミャンマー鉄道イェー駅(撮影:生方正)ミャンマー鉄道イェー駅(撮影:生方正)

おんぼろなイェー駅、しかし、現地の人にとって大切なインフラ。
廃墟のような切符売り場が何ともいい味を醸し出しています。

廃虚のようなイェー駅の切符売り場(撮影:生方正)廃虚のようなイェー駅の切符売り場(撮影:生方正)

午後1時半にイェーを出発してヤンゴン到着は翌朝6時、約400㎞の道のりを16時間半。
お値段は驚きの6450チャット(約516円)、バスだったら3万チャット前後なので約1/5の金額です。
「ぼろい」「のろい」「安い」の3拍子が揃ったワクワクする乗り物MR(ミャンマー鉄道)。
早速、ミャンマーあるあるに遭遇!
午後1時半出発なのに列車はまったく動く気配がありません。
かといって、列車にトラブルが起きているようすもない。
イェー始発の電車なのになぜ?と思ったら登り列車が遅れたので、その接続のために出発を遅らせたようでした。

イェー駅構内(撮影:生方正)イェー駅構内(撮影:生方正)

約30分遅れでイェーを出発。
車窓からのどかな田園風景が広がります。

のどかな田園風景(撮影:生方正)のどかな田園風景(撮影:生方正)

1等~3等旅客列車のようす

ミャンマー鉄道の旅客列車の等級はアッパークラス(1等)、ファーストクラス(2等)、オーディナリークラス(3等)の3種類です。

アッパークラス(1等)のシート(撮影:生方正)アッパークラス(1等)のシート(撮影:生方正)

値段は、3等車の1.5倍が2等車、3等の2倍料金が1等車といったイメージです。
シートの違いは、1等はスプリングの効いた座り心地のよいイス、2等は木製のベンチ、3等はプラスチック製のベンチといった感じでした。

2等車両の車内(撮影:生方正)2等車両の車内(撮影:生方正)

ヤンゴンに近づくにつれ乗客が増えるので、途中駅で客車を連結するほか、荷物を各駅で積降ろしするので停車時間は長くなります。
その長い停車時間を利用して、ビールやつまみはもちろん、フルーツやトウモロコシ、温かい丼ぶり物など様々な売り子が車内を行ったり来たりします。
遅延におおらかなミャンマー人、売り子は商売繁盛!

駅の売り子(撮影:生方正)駅の売り子(撮影:生方正)

※外国人はミャンマー人の3倍割高の料金を払う設定があったようですが、2015年に撤廃されています

最高速度約35㎞を悪用して飛び降りる乗客

日が傾き、暗くなっても、駅に到着→荷物の積み降ろし→物売りが来る→出発。
同じローテーションが繰り返されます。

夜間のミャンマー鉄道駅駅(撮影:生方正)夜間のミャンマー鉄道駅駅(撮影:生方正)

車内の検札は乗車した直後に1度提示を求められただけで済みました。
インドの寝台列車で5~6時間の移動の間に4回、起こされて検札された記憶がよみがえります‥‥(笑)

朝6時、到着時刻になっても、終着駅に着く様子はありません。
逆に、どれだけ遅くなるのかに期待が高まります。
朝7時頃、外を眺めていたら男性が落車したのが見えました。
しかも、落ちた人は袈裟(けさ)を着たお坊さん。
「えぇ!」と思い振返って見ると立ち上がって歩き出したので怪我はない様子。
今思うと、落ちた場所が町の交差点近くの草むらだったので、駅まで行って交通機関を使って戻るなら飛び降りることで交通費と時間を節約したのだと思います。
考えれば400㎞の道のりを16時間半で移動、停車している時間を2時間半とした場合の平均時速は28.5㎞。
もちろん、出発直後と停止直前は遅くなるので、最高速度は早くても35㎞/hなのが現状だと思います。

3時間45分、遅れるミャンマー鉄道

出発予定時間13時半に対して実際の出発14時。
終点ヤンゴン到着予定時間、翌朝6時、実際の到着時間9時15分。
予定より3時間45分の遅れ!
電車に乗っていたトータル時間は約20時間45分。

終着駅ヤンゴン中央駅近くの風景(撮影:生方正)終着駅ヤンゴン中央駅近くの風景(撮影:生方正)

ミャンマー鉄道はこれくらい遅れることが当たり前のようなので、タイトな予定を立てることなく、遅れること前提で次の予定を入れて下さい。
それから、電車を下車してヤンゴン中央駅のフォームを通過する際に、駅員が切符を確認するので、終点に到着したからといって処分すると困ることになります。

プラットフォームを出る際の切符の確認(撮影:生方正)プラットフォームを出る際の切符の確認(撮影:生方正)

イェー駅1330発→ヤンゴン駅 翌日0600着 ミャンマー鉄道アッパークラス:6450チャット(約516円) 実際は1400発→翌日0915着

まとめ

1. イェーからヤンゴンまでバスを使えば11時間、料金約3000円。しかし、乗換えや待ち時間が面倒
2. 電車で移動した場合は16時間半、乗換え不要、料金は500円
3. 様々な商品を持った売り子が車内を売り歩くのも楽しみの1つ
4. 最高速度が速くないので、走行中に飛び降りる人もいる
5. 時刻表上の所要時間16時間半、実際は20時間45分

移動手段ととらえるより、1つのアトラクションととらえてもいい乗り物でした。1等車でも冷暖房がありません。
夜は思ったよりも気温が下がるので、温かい服を持参ください。

イェーから列車に乗った時期、2020年2月6日
この後はヤンゴン市内の「アフタヌーンティ」と「ヤンゴン環状線」に挑戦

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生方 正
生方正(うぶかた ただし) 明治大学サービス創新研究所研究員/カポエリスタ 高校卒業後に海上自衛隊に入隊。 海上自衛隊で映像に関する部内教育を受けたのち写真員となり、インド洋給油支援活動、環太平洋合同訓練など多くのミッションに参加。 撮影した写真は、部内は元より、国内外の新聞、雑誌、TVに採用され、その功績により7度の表彰を受ける。 勤務の傍ら、各種節約術を駆使しながら貯蓄を行い、国内株式、金の現物買い、在日米軍に対する不動産投資等を実施することで「億」の資産を築く。  入隊時の目標であった「南極に行く」「幹部自衛官になる」「億万長者になる」をすべて達成した現在は、アーリーリタイアを遂げ、花粉の飛ぶシーズンは海外に所有する別荘に滞在。それ以外は各国を旅している(訪問国:7大陸33カ国)。 著作:「高卒自衛官が実現した40代で資産2億円をつくる方法」(あさ出版)、「攻めの節約」(WAVE出版) 朝日新聞社Webメディア「telling」にて『ミレニアル女子のための「新しいお金との付き合い方」101のルール』を連載。 オンライン授業Schooでお金に関する授業を担当。 会員数900万人 ママ向けメディア「ママスタセレクト」では、生活コスト削減コンサルタントとして節約情報を配信中。 テレビ出演:AbemaTV「AbemaPrime」、BS朝日「南極日和」 ラジオ出演:NHK第1「小藪とみちょぱのとりしらベイビー」他 多数 掲載:「PRESIDENT」「女性セブン」「SPA」「日刊ゲンダイ」「マネー現代」「からだにいいこと」「アゴラ」「小学館8760」「AERA」「家主と地主」他 多数 YouTube:「本要約チャンネル」「フェルミお金大学」「越境3.0」「隣の金持ち探偵団」「【特撮と投資】ルネ岩田」「時間管理の専門家 石川和男の 『ビジネスパーソン・チャンネル』」「【沖本るり子の大部屋『著者の本棚』」「インベスターズTV」「朝カツ大盛り!!YouTubeライブ」         

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