ミャンマーの一地方都市「イェー」。
特段、観光する場所があるわけではありませんが、その分、本当の地方都市を見れる場所でした。
彼らのスローライフな暮らしをみると、経済社会の中で大量消費をすることが生物として幸せな生き方なのか?そんなことを考えさせられる場所でした。
特筆すべきことがないローカル町「イェー」
私に残されたミャンマー滞在日数は7日。
最後の3日間をヤンゴンで過ごすことを考えると、4日間どこで過ごすのか悩みました。
候補に上がっていたのはタトンとミャワディー。
どちらもパアンからそれほど遠くなくタイ王国との国境の町です。
しかし、私が最終的に選んだのは、ヤンゴンから南西方向400㎞に位置するイェー。
特筆することがない単なるローカル町です。
では、なぜそこを訪れたのか?と言ったら、パアンで出会った韓国人旅行ライターのキムさんが訪れてとっても良かったと言っていたからです。
ちなみに、この町の特産品は、キンマ(ビンロウジを噛むときに包む葉)、ゴム、漁業。
落ちた橋の代わりに活躍する古びれた小舟
昨年の台風19号の影響で、山道がふさがった、橋が落ちているなど、日本のあちこちに爪痕を残しています。
イェーにある橋も原因は判りませんが、見事に跡形なく消えています。
落ちた橋の代わりに人や物を運ぶのは古びた小舟。
渡し賃は僅か300チャット(約24円)とっても味があります。
対岸に渡ったところで、10軒の集落があるだけで、あるモノといえば、セパタクロー用のコート1面と極端に品数が少ない雑貨屋。
何もすることがありません。
喉が渇いたので、ココナッツを売ってくれと身振りで訴えたら、今、集落に1つもないので、隣の村からココナッツ売りを連れてくるとの回答。
目の前でカットしてくれて1個1000チャット(約80円)。
新鮮なココナッツウォーター最高です。
飲み終わった後は、ナタで半分にカットしてもらって果肉も食べました。
人間の幸せとは‥?
「They are poor. But, they are happy.(彼らは貧しい。しかし、幸せである)」
この言葉は、キムさんが集落に住んでいる人達のことを表現した言葉です。
日本で年収1千万円以上を稼ぐサラリーマンは、ストレスに押潰されそうになりながら、自分の時間を削り組織に貢献をする。
心の拠り所のはずである家族と過ごす時間が持てない、家庭内がバラバラだったら、なんのために収入を得るために時間を使ってきたのか?
よく考えたら、幼かった頃から遊びを我慢して将来のために勉強をしてきたのに‥‥。
集落の人々の年収は10万~20万円。
家族が病気になったとしても満足な医療を受けさせることもできないかもしれないが、収入を得るために多くの時間を使うことも、ストレスに耐える必要もありません。
人間らしい生き方は後者でないか?という見識を持っておくことも大切だと感じました。
パアンからイェーまでの移動
パアンから200㎞南にあるイェー。ローカルな場所なので、パアンから直行便がある訳でもなく、ひとまずは、南にあるミャンマー第3の都市モーラミャインに移動。そこからイェーを目指しますが、次のバスの発車は3時間半後。うだるような暑さの中、具合が悪くなり、喫茶店でそのまま3時間休憩。
2週間以上休みなしに観光をしていたこと、パアンで欲張って行動しすぎた疲れが溜り体調を崩してしまいました。
体調を崩したからといってリセットボタンを押せば解決するわけではありません。悪いコンディションを改善する処置をしながら旅を続けます。
パアン 1200発→モーラミャイン 1345着 エアコンなしバス1200チャット(約96円) モーラミャイン 1730発→イェー 2110着 エアコンバス1.5万チャット(約1200円) 食事休憩:1回
モーラミャイン到着後、イェーに行くためには別のバスターミナルに移動する必要あり。バイタクで1500チャット(120円)
まとめ
1. イェーの特産品はキンマ、ゴム、漁業。特筆するべきことがない単なるローカル町
2. 跡形なく消えてしまった橋の代わりに輸送を担うのは、古びた小舟
3. ストレフリーで生きる現地での生活を知ることは、本来の人間の幸せについて考えるよい機会となる
4.パアンからイェーへの移動は乗り継ぎがよくないため9時間程度かかることもある
ミャンマーのローカル町イェー。特別な遺跡や寺院があるわけではありませんが、田舎に住む人の豊かな暮らしに触れることができる所です。
イェーに滞在した期間:2020年2月4~6日 この後20時間列車に揺られ「ヤンゴン」に移動